ラグジュアリーとスポーティを兼ね備えた最上グレード

人気を集めたボルボの旧型モデルの中で、最も優れたドライビングパフォーマンスを見せるのが2003年5月に登場したV70 Rです。デビュー当時は645万円(のちに729万円へ改定)というプライスタグで700台限定発売されました。

ドライブトレインは当時のボルボが特徴としていた、2.5Lの直5DOHCターボエンジン。ツインインタークーラーやデュアルワイドレンジCVVTを備え、最高出力は300ps、最大トルクは35.7kg-mを発揮します。トランスミッションは5ATで、駆動方式は電子制御多板クラッチが4輪にトルクを配分するAWDとなっています。
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「R」最大の特徴はシャシーコントロール技術「FOUR-C」。サスペンションやステアリング、加速度センサーなどから集めた情報をコンピュータが判断し、1秒間に500回の頻度で電子制御連続可変ショックアブソーバーシステムを調整。「DSTC」(ダイナミックスタビリティ&トラクションコントロール)とも連動し、限界走行に対応しています。

さらに2006年には、人気を受けてカタログモデルへと移行。パワーこそ変わらないものの、最大トルクは40.8kg-m(400Nm)へと14%向上、ミッションはマニュアルモードを備えたアイシン製6ATへと多段化されています。新色としてソニックブルーパールとエレクトリックシルバーメタリックも採用されました。

エンジンスペックの高さや走行安定技術が目立つV70 Rですが、実は乗り味はそこそこマイルド。インパネのスイッチを「コンフォート」「スポーツ」「アドバンスドスポーツ」に切り替えることで、オールラウンドに楽しめます。インテリアも専用スポーツレザーシートや独自のメーターパネルなど、ハイエンドグレードらしいテイスト。
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5月31日時点でカーセンサーnetに掲載されている旧型ボルボV70 Rの中古車は21台。販売終了から5年が経過したこともあり、価格は148万~339万円とかなりリーズナブルになっています。100万円台の車両は走行距離が7万km以上の中古車ばかりとなっていますが、超寿命に定評のあるボルボですから、しっかり整備すれば長く乗ることができそうです。

旧型とはいえ、飽きの来ないデザインで現在も人気のV70。しかもラグジュアリー志向の方にもスポーツ志向の方にも対応する最高級グレードとなれば、味わえるカーライフもかなり満足のいくものとなるに違いないでしょう。興味をもった方は下の検索窓に「V70 R 4WD」と入力して、検索してみてください。


Text/渡瀬基樹