新車時は高かったものも
身近な存在になっている個性派たち

ぶっちゃけ最近の車は出来が良く、どれに乗ってもおおむね満足できる仕上がりだと思います。「シロモノ家電化」と呼ばれるのもうなずけます。だからこそ車選びは難しくなっているのだし、車への興味が薄らいでいくのかもしれません。しかし車は移動の足でありながら、乗る人を惹きたてるファッションの一部だと思います。どうせ車に乗るのであれば、ユニークなものを選んでみませんか? 気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。


第10位はフィアットクーペフィアット(絶版)。小さな弾丸クーペです。大胆なデザイン、ホント時代を先取りしていると思います。ターボはいわゆる“ドッカン”系で、過激さ満点。ガンガン走れる車と思いきやブレーキはスポーツカーとしてはプアな雰囲気ですし、MTはぐにゃぐにゃしたシフトゲートがどこに入っているかわかりにくいです(笑)。その分、ちゃんと思いどおりに走らせられたときの満足感や達成感は格別です。一度気に入ると、手放せなくなる!?


第9位はトヨタセンチュリー(旧型)。唯一無二な車を作るべく、トヨタと関係会社の“マイスター”たちが作り上げた車です。現行モデルもオススメですが、旧型はすでにクラシックカーです。ロールスロイスを参考にしたとは名言されていませんが、その乗り味やハンドリングは似ています。ただ、静粛性や走りにおける「洗練」という点では、同時期のセルシオのほうが優れているかもしれません。でも随所に昭和の雰囲気を漂わせ、愛おしくなります。


第8位はアルファ ロメオアルファ166(現行)。これほどまでに斬新なデザインをしたセダン、そうそうありませんよ。エグれたようなドアパネル、誰が見てもセクシーと呼べるインテリア、そして特に前期型のユニークなフロントマスク…、どれを取っても素敵です。「2000年問題」でナビの時間がオカシクなったのも、市販車のなかで166くらい(笑)。きれいに乗り続ければ、いつまでもオーラを発し続けるだけの実力があります。100万円以下はバーゲンプライス!


第7位はホンダレジェンド(現行)。もっと売れてもイイのに、と思う車です。新車時はたしかに同価格帯にライバルがたくさんいますから、ブランド力で負けたのでしょう。でも、中古車となれば話は別です。100万円台半ば狙える、これほどの実力派はそうそうありません。駆動配分を前後のみならず左右までコントロールしてくれるシステムで、走りはまったく異次元の世界へと突入です。高級車の穴場的存在として、もっと注目されるべき一台です。


第6位はフィアットバルケッタ(絶版)。イタリアの伊達を感じさせてくれる、オープンカーです。走りで褒めるべき点、特にありません。いや、かと言って批判すべき点もありません。車の性能としては、至ってフツーなんです(笑)。でも、この見てくれは最高だと思います。ボディラインが手書きのように、波のように入れられている点だけでも萌えます。巻き込む風のことなんて一切考慮されていません。その分、開放感と異次元さも際立っています!

Report / 古賀 貴司