低年式、多走行じゃなくても
狙い目中古車がゴロゴロ

中古車は低年式、多走行、不人気なほど安くなります。中古車相場は需要と供給が支配しているからです。予算50万円は決して車を買う上で多い予算ではありませんが、そこまで低年式&多走行でなくとも、面白い選択肢があるものです。ノスタルジーに浸れるもの、個性派、かつての高級車など顔ぶれはさまざまです。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。


第10位はシトロエンエグザンティア(絶版)。グローバル戦略の名のもとに国ごとのテイストが薄れてきている昨今、エグザンティアはバリバリのフランス臭漂う正統派です。独特な乗り味はハイドロニューマチックサスペンションがもたらす、粘りとフラットライドが気持ち良いです。車のメンテナンスフリー化が進むなか、定期的なメンテナンスを要する点で「可愛がる」ことが大切です。直線基調のデザイン、今となっては新鮮で飽きのこない雰囲気です。


第9位はキャデラックセビル(絶版)。もう50万円以下でも狙える時代なんですね。アメリカがかつて誇った、高級パーソナルセダンです。一応、トヨタセルシオや欧州勢のミドルクラスがターゲットでした。それでも全長4995mmと威風堂々としたサイズがアメ車っぽいです。しっかりしたボディに、柔らかめの足回りが独特な雰囲気をもたらしています。高速道路をダラーっと走ると、どこまでも走って行ってしまいそうです。今でも古臭さはありません。


第8位はBMW3シリーズ(旧型)。小型スポーティセダンの王道かつ、教科書的存在です。決してバカっ速い車ではありませんがスポーツカー顔負けの一体感は、優れた前後重量配分、煮詰められた足回り、しっかりしたボディなど、実直な車作りのおかげだと思います。BMWのなかでは販売台数が多いため、中古車になると供給過多に陥りやすいのかもしれません。中古車相場はリーズナブルすぎます。ファーストカーとして、こんな車に乗れたら幸せだと思います。


第7位はホンダHR-V(絶版)。デビューがあまりに早すぎたクロスオーバーかもしれません。全長は4mを切っているので、使い勝手は抜群です。日産エクストレイルをはじめとした中古コンパクトSUVの人気は、日本国内のみならず海外でも需要があるようです。そのため、総じて中古車相場が高値安定しています。その点HR-Vは穴場なのかもしれません。デビュー当初は不思議なルックスだと思っていましたが、今となっては味わいを感じます(笑)。


第6位はフォルクスワーゲンボーラ(絶版)。当時のゴルフをベースにしたセダンです。ありとあらゆるものがキッチリカッチリしていて、質実剛健を絵に描いたような一台。スタイルはパッとしないかもしれませんが、適度に硬い足回りは高速道路ではビターっと安定した走りをもたらします。ボディサイズ、搭載エンジン、走りのバランスも良く、実用車として考え抜かれて作られているように感じます。老若男女に似合うのも、質実剛健ゆえでしょうか?

Report / 古賀 貴司