ホントに“ちょうどいい”コンパクトミニバン

ホンダを代表する5ナンバーサイズミニバンといえば、ステップワゴンとお考えの方が多いのではないでしょうか。しかし、最近ではその立場にふさわしいのはフリードのようです。2009年の新車販売台数ランキングでは、フリードの7位に対し、ステップワゴンは20位と大きく水をあけられています。

つまり、フリードはそれだけ人気が高く売れまくっているわけです。となれば、中古車市場では高値安定。とてもおいしい中古車とは呼べないわけです。しかし、ここ最近その傾向に変化が出てきたようで、新車時価格の半額近い中古車も登場してきています。
  • ホンダ フリード 外観(フロント)|おいしい中古車
  • ホンダ フリード 外観(リア)|おいしい中古車
エクステリアデザインは、四角形をモチーフとした「トライアングル・スクエア・フォルム」をコンセプトに、爽快な走りと空間の広さを表現している(左右)
モビリオの後継モデルにあたるフリードは、2008年の5月に登場。全長4215mm、全幅1695mmというコンパクトボディに、3列シートを配した5ナンバーサイズのコンパクトミニバンです。

キャッチコピーは“ちょうどいいホンダ”。新しいモデルなので、CMなどでこのフレーズを覚えている方も多いはずです。初めてこのフレーズを耳にしたとき、個人的には「なんて抽象的な…」などと思ったものですが、実際に乗ってみると、この車ホントに“ちょうどいい”んですよね(笑)。

4人家族で、たまにおじいちゃんおばあちゃんが乗るといったご家庭にもってこいの車だと思います。とにかくパッケージングがすばらしく、ボディサイズのわりに車内は広々。3列目もエマージェンシー用といった感じではなく、意外としっかり座ることができるんです。

エンジンは直4の1.5Lのみで、ミッションはFFモデルがCVTで4WDは5ATとなっています。基本は3列シートのミニバンですが、初めから3列目の設定がない5人乗りのフレックスというグレードも存在します。
  • ホンダ フリード インパネ|おいしい中古車
  • ホンダ フリード 8人乗り|おいしい中古車
  • ホンダ フリード 7人乗り|おいしい中古車
インパネは開放感をもたらすレイヤードデザイン(2層構造)を採用(左) 2列目をベンチシートとした8人乗りと、キャプテンシートとした7人乗りを用意(中・右)

修復歴なしで半額近い中古車も!

では肝心の相場ですが、基本は今も高いです。しかし、100万円以下にも「おっ!」と思える中古車がチラホラ登場してきたのも事実です。例えば、修復歴なし&走行6.2万kmで、92万円という中古車も存在します。

これなど年式ベースで考えれば多走行車かもしれませんが、とはいえ6.2万kmですからね。まだまだ長く乗れる距離ですし、何かあったとしても、しっかり新車保証の期間内なので、なんら心配する必要がないわけです。それで新車時価格の半額近いと考えたら、間違いなくオトクですよね。

フリードは人気車ゆえに、まだまだ高いと考えている方がほとんどでしょうが、なかには狙い目の中古車も確実に出てきています。高いからと敬遠されていたみなさん。そろそろ探し出してみてもいい時期だと思いますよ。
Text/金子剛士