エコカー減税車が、今イチバンおいしい!?

毎週狙い目の一台をご紹介しているおいしい中古車。今回はちょっと目線を変えて、車両価格ではなく諸費用の部分、税金関連でおいしい中古車をご紹介します。

以前この日刊カーセンサーでもご紹介したとおり、4月1日よりエコカー減税なる制度がスタートしています。これはある特定の車に対し、「自動車重量税」や「自動車取得税」が免税、ないし減税されるというもので、新車購入時だけでなく、中古車にも適用されます。しかし、国土交通省のHPを見ても、イマイチよくわからないというのが筆者の本音。一番知りたいのは、「どれだけ」安くなるか。そしてそれに「当てはまる車は何なのか」という点です。
  • トヨタ プリウス|おいしい中古車
  • ホンダ インサイト|おいしい中古車
↑【重量税:免税】【取得税:1.6%軽減】が適用されるのは、写真で紹介したプリウスとインサイトのほかに、レクサス、トヨタ、ホンダ3メーカーのハイブリッドカー
前述したとおり、エコカー減税で減税されるのは「自動車重量税」と「自動車取得税」の2つです。重量税は車両重量によって金額が変わり、新車購入時や車検時に納めるものなので、ご存じの方も多いはず。取得税に関しては、特に中古車の場合は計算方法がややこしく、お店の人から説明を受けた時も「ふーん」で流している人が多いかもしれません。

では「どれだけ」減税されるのか。重量税は、免税(つまりタダ)ないし減税になります。適用されるのは期間内に迎える最初の車検時のみですが、金額的にはかなりのものです。2tオーバーのアルファードハイブリッド(現行型)の中古車を例にとると、2年分の重量税額は6万3000円。同車であれば免税なので、これがタダになるわけです。

減税の場合は、75%オフと50%オフの2種類があります。例えば75%オフになる日産セレナ(現行型)の2年分の重量税は、通常だと5万400円ですが、それが1万2600円になるというわけです。

ハイブリッドカーだけでなく幅広い車種で適用されるエコカー減税

で、もう一つの自動車取得税。こちらは「どれだけ」を説明しようとすると、計算方法をお話しせねばならない上にお勉強感が強いので、「ま、それはおいおいね」という人は読み飛ばしちゃってください。

自動車取得税は、“取得価格”の5%(軽自動車は3%)を納めるのですが、中古車の場合、これが非常にややこしいのです。取得価格=中古車の価格ではなく新車時の価格が基準になり、これに残価率(年数が増えるにつれ低くなる)を掛け合わせることで決まります。つまり、年式が新しく高額な車ほど取得税が高くなるというわけです。
  • 日産 エクストレイル20GT|おいしい中古車
  • スズキ ワゴンR|おいしい中古車
  • 日産 キューブ/ホンダ フィット|おいしい中古車
↑ディーゼル車では唯一対象となるエクストレイル20GT(左) ワゴンRやムーヴといった軽自動車も対象だ(中) 旧型車ではフィットやキューブの一部が対象(右)
今回の減税では、車によって通常5%のパーセンテージが低くなるもの(2.7%、2.4%軽減など)と、取得価格を控除するもの(30万円、15万円)にわかれます。どれだけ減税されるのかは、車両の取得価格と年式により変動するので確認が必要です。ちなみに控除前の取得価格が50万円以下なら、取得税を納める必要はありません。

ということで、長らくお待たせいたしました。一般的に販売されている普通乗用車、そして軽自動車で免税・減税になる車の代表的な車種ご紹介したいと思います。

【重量税:免税】【取得税1.6%軽減】
・トヨタアルファードハイブリッド(現行型) ・LSハイブリッド ・ホンダシビックハイブリッドなど
【重量税:免税】【取得税:1.0%軽減(10/1から0.5%軽減)】
・日産 エクストレイル20GT(ディーゼル)
【重量税:75%軽減】【取得税:取得額から30万円控除】
・トヨタiQ ・日産セレナ(現行) ・ホンダオデッセイ(2.4Lの2WDモデル) ・マツダMPV(2WDモデル)など
【重量税:50%軽減】【取得税:取得額から15万円控除】
・トヨタヴィッツ(1.3L、1.5Lモデル) ・日産ノート(2WDモデル) ・ホンダフィット(1.5Lの2WDモデル)など
※ミッションや過給器の有無などで減税内容が変わることもあります。詳細は国土交通省のHPをご参照ください
こう見てみると、重量税が免税になるのはハイブリッドばかり。なかでも最近2ケタ万円台の車が登場してきたトヨタプリウスや、そのプリウスの影でひそかに安く売られているシビックハイブリッドなんてオトク感が高そうです。5月にデビュー予定の新型プリウスが205万円なんて話もありますが、現行型のプリウスだって完成度はとても高いのです。燃費で差額を埋めるのはほぼ不可能なんですから、それなら安いほうがずっとオトクです。

旧型車でエコカー減税が適用される車の数は少ないですが、フィットやキューブ、キューブキュービックなど、一部の車種に適用されます。旧型でありながら、重量税が75%オフ(フィットの一部の車両、キューブ/キューブキュービックは50%軽減)ですからね。旧型で安い上に税金面での優遇もあるので狙い目と言えそうです(なお、いずれも一部グレードのみが対象となります。詳細は「車カタログ」から、グレード毎の「詳細」でご確認ください)。

忘れちゃいけないのが適用される期間です。自動車重量税に関しては、4月1日から2012年4月30日までの3年1カ月間、自動車取得税は2010年年3月31日まで(中古車の場合)となっています。まだまだ時間はたっぷりあるので、じっくり腰を据えて検討してみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介した車は、エコカー減税対象車のごく一部の車種だけです。対象となっている物件をご覧になりたい方は、下のバナーをクリックすることで、対象車の物件一覧画面へ移ることができます(一部、グレードにより対象外もあります。ご注意ください)。
エコカー減税対象車|おいしい中古車

Text/金子剛士