マツダ デミオ VS スズキ スイフト　PART3：積載性対決

可もなく不可もなく、いたってベーシックなデミオの荷室

コンパクトカーなんだから積載性能は我慢しなくてはいけない（荷物を積みたいならでかい車を買え）・・・。ともするとこのような安易な考えに陥りがちだが、実はコンパクトカーを欲しいと思う人こそ積載性は気になるものではないか。

ミニバンやSUVであればさほど気にしなくてもたくさんの荷物を積める。でもコンパクトカーでも、冬はキャリアを付けてゲレンデまで遊びに行きたいし、夏ならテントなどの荷物を積んでキャンプにも行きたい！走りはもちろん、小さな車でもいろんな遊びを楽しみたい。スポーツモデルの両車だが、ここはきっちりと荷室の使い勝手をチェックしておこう。

荷室の寸法だけを見ると両車に大きな差はない。積めた段ボール（一辺32cmの立方体）の数も後部座席を使用したときが2個、畳んだときが8個と同数だ。

後部座席の畳み方はどちらも1アクション。フックを解除（スイフトはレバー、デミオはボタンタイプ）して背もたれを前に倒す形だ。開口部はデミオのほうがやや大きく、大きな荷物の出し入れがしやすい印象だ。

デミオの荷室はいたってベーシックで、可もなく不可もなくといった感じ。背もたれを倒しても完全なフラット状態にはならず、段差ができてしまう。ただし大きな段差ではないので、それほど使いにくくはないだろう。

スイフトにはコンパクトカーだって
便利に使いたいという意思表示がある

一方のスイフトだが、こちらはコンパクトカーでもなんとか荷室を使いやすくという心配りが感じられる作りになっている。

「フレックスラゲージスペース」と名づけられた荷室には、ラゲージボードを取り付けることによって、後部座席を倒したときにもフラットな荷室空間を生み出すことができる。ボードを外すとその下には23cm（編集部計測）もの深さがある空間が出現。これにより高さのある荷物（最大天地93cm。編集部計測）も楽々飲み込めるようになる。またこのボードは2つに折り畳んで荷室に収納することが可能だ。

注目してほしいのはゲートを開けたときの高さ。写真を見比べていただくと違いは一目瞭然だが、スイフトはデミオよりも10cmも低いので背の低い人でも楽にゲートを閉めることができるはずだ。