フィアット 500 VS ミニ ミニ PART4:より個性のあるコンパクトカーは?
2008/06/18
PART4 より個性のあるコンパクトカーは?
フィアット 500
ミニ ミニ
ミニより幾分か“通”な気分を味わえるチンクエチェント
500(チンクエチェント)とミニ。直截的に500(チンクエチェント)かミニか?この2車のどちらを選ぶのか?この基準は、はっきり言って好み次第である。方向性としては500(チンクエチェント)のほうがよりカジュアルで、ミニは(クーパーやクーパSならなおさらだが)より走りに重きを置いたユーザー向け。
だけれど、誤解なきよう念を押しておけば、決して500(チンクエチェント)の走りがショボいというのではない。もう少し低速域で従来のフィアット車らしいしたたかでしなやかな乗り味になればなお良いが、現状でもイタリアンコンパクトらしい快活で肩のチカラの抜けた走りを実現している。
その上2ペダルも乗りやすいし、1.2Lながら、高速をガンガン飛ばしたとしても燃費も悪くない。リポーター自身、数百kmさまざまなパターンで走って、通算で16km/L台の燃費を確認している。
また本をただしてオリジナル同士で比べれば、500(チンクエチェント)はミニほどメジャーな存在ではなかった。知っていても知らなくても、ミニより幾分か“通”な気分も味わえる。そして正真正銘のコンパクトサイズが良い。せいぜい2名乗車が日常のマックスという使い方のオーナーなら、実用上の不便もまったくないはずだ。
バリエーションが豊富なのもミニの魅力の一つ
此方(こなた)ミニは、ニュー・ミニになって2世代目に進化を果たし、もはやこのクラスの定番商品となった。ミニにあって500(チンクエチェント)にはないのが、バリエーションの豊富さ。望めばカブリオレも選べるし、より実用的なワゴンのクラブマンも登場した。また走りも、クーパーやクーパーSを選べば、そのままでスポーツ走行が楽しめる。
想像するに、ミニ好きにとってBMWのエンジニアリングが背景となったかどうかはそれほど気にする要素ではないだろうが、言葉で表現される「ゴーカート感覚」は、アレック・イシゴニスが手がけたオリジナル・ミニ以来のこの車の走りの持ち味。今回のロケ車のONEでも、爽快な走りっぷりは存分に楽しめ、それはただお安いだけのコンパクトカーやコンパクトミニバンでは決して味わえないものだ。
それと500(チンクエチェント)に対し、世の中での知名度の高さもそういった要件が気になる人にとっては外せない項目かもしれない。
今回の組み合わせ、幸いにも目下のリポーターの経済状況が許さないので、ロケ後そのままディーラーには走らなかったが、もしも事情が許していたらとても興味深い対決だった。
現時点で言えば、500(チンクエチェント)(のブルー)かミニはクラブマンが候補ということになる。先代ミニの本革シートにこだわって「パークレーン」を選んで乗っているのだが、今なら日常的に広範囲で使いこなす生活スタイルを実践するため、ダブルバックドアのクラブマンにしたい。
今回のまとめ
「無理ヤリでも勝負をつけるように」とリクエストされたので、500(チンクエチェント)とミニでなら、ここは500(チンクエチェント)としておく。ミニほど“いかにも”の感じがない分、この車のさり気ない個性と手軽さは、手元に一台あったらよりシアワセな生活スタイルを送れそうだからだ。次回予告
優れた走行性能をもつミニバンの
ホンダストリームとマツダプレマシーの比較テストだ!
優れた走行性能をもつミニバンの
ホンダストリームとマツダプレマシーの比較テストだ!
今回のテスト車両
フィアット 500 | |
---|---|
テスト車両 | 1.2 8V ラウンジ 225.0万円 |
駆動方式 | 2WD(FF) |
トランスミッション | 5速デュアロジック |
全長×全幅×全高(mm) | 3545×1625×1515 |
ホイールベース(mm) | 2300 |
車両重量(kg) | 1010 |
最小回転半径(m) | - |
乗車定員(人) | 4 |
エンジン種類 | 直4SOHC |
総排気量(cc) | 1240 |
最高出力 [kW(ps)/rpm] |
51(69)/5500 |
最大トルク [N・m(kg-m)/rpm] |
102(10.4)/3000 |
使用燃料 | 無鉛プレミアム |
燃料タンク容量 | 35L |
10・15モード燃費 (km/L) |
- |
タイヤサイズ | 185/55R15 |
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フィアット 500 VS ミニ ミニ PART4:より個性のあるコンパクトカーは?/旬ネタ