THE!対決

PART2 使い勝手が優れているのはどっち?

Report/島崎七生人 Photo/奥隅圭之、奥村純一
ホンダ ストリーム
ホンダ ストリーム 運転席|THE!対決 ホンダ ストリーム 後席|THE!対決 ホンダ ストリーム 後席乗降性/リアゲート|THE!対決
↑スライドドアに対して乗降性で劣ると思われたスイングドアだが、開口部が広く作られているおかげで十分な乗降性が確保されている。ラゲージは縦(奥)方向に長く、横(幅)方向はプレマシーより小さい
ホンダ ストリーム ラゲージ(通常時)|THE!対決 ホンダ ストリーム ラゲージ(3列目格納時)|THE!対決 ホンダ ストリーム ラゲージ(2・3列目格納時)|THE!対決
マツダ プレマシー
マツダ プレマシー 運転席|THE!対決 マツダ プレマシー 後席|THE!対決 マツダ プレマシー 後席乗降性/リアゲート|THE!対決
↑後ろの座席に向かうほど高くなるシアターレイアウトを採用することで、後席の前方視界も良好だ。ラゲージは、縦(奥)方向のサイズではストリームに譲るが、横(幅)と高さ(天地)は大きくリードしている
マツダ プレマシー ラゲージ(通常時)|THE!対決 マツダ プレマシー (3列目格納時)|THE!対決 マツダ プレマシー (2・3列目格納時)|THE!対決

ストリームの3列目は大人には向いていない

ストリームの運転席は、プレマシーに輪をかけて乗用車的。プレマシーがセダンなら、コチラはクーペ風というべきか。

インパネは、カーナビ(のモニター)や空調スイッチなどが備わるセンター部分がドライバーの方向に向けてある。つまりドライバー優先のレイアウトということで、インパネシフトの位置もステアリングにかなり近い。

2、3列目へのアクセスはヒンジ式のスイングドアからになる。スライド式に対し不利か!?とも思えたが、開口部が十分な大きさで、この不利さをカバーしている。とはいえ、3列目への乗り降りは楽々・・・とはいかず、身体の柔らかな人(世代)向き。

2列目は、とにかく床が低くフラットなので、せいせいとした居住スペースを確保している。ストリームの特等席といっていい。3列目は座ることは不可能ではないが、長時間は辞退したい印象。クーペのような窓のため穴蔵感があるのも、窮屈な印象を助長させている要因だ。

ラゲージスペースはシートアレンジ次第で実用的なスペースが作り出せる。2、3列とも背もたれを倒すだけの操作でフラット状態にできる。2列目も倒した場合、倒した3列目の床面との間に隙間ができるものの、縦方向のスペースは十分な広さだ。

プレマシーは6+1人乗りを随所で感じられる

プレマシーの運転席は、ごく自然なポジションになっている。駐車ブレーキがレバー式なのも、ミニバンでは貴重な存在。この方式のほうが馴染みがあるユーザーは、まだ少なからずいるのではなかろうか。レバーは可能な限り運転席に寄せてあり、邪魔な印象はなかった。

プレマシーの3列シートは、いわゆるシアターレイアウトとなっている。前席は床面が掘り込まれた形状になっていて低めで、2列目、3列目と段階的に高くなっていく。各列の段差のつけ具合は比較的大きめ。従って、2列目、3列目からの前方視界はかなり良い。ただし3列目の頭上空間は小さい。2列目は“6+1”がコンセプトなだけに左右席優先。中央席はあくまで緊急的で、背もたれ部分の下側が空洞になっているほど。

前席の乗降性はセダン風。スライドドアは開口部形状がスッキリした四角で、間口の広さは上級クラス並。なので2列目へのアクセスは実にスムーズ。3列目へはやや身体をすぼませて乗り降りする必要があり、着座状態でのスペースは、足元・頭上とも大人にはさすがにミニマムだ。

2、3列目シートの格納操作はしやすい。2列目はクッションを起こして背もたれを前倒しする方式、3列目は背もたれを倒すだけで、クッションごと床に沈み込む。2、3列とも左右分割式。

2列目がダブルフォールディング式ということもあり、フルフラット状態で縦方向のサイズは、引き起こしたクッションからバックドアまでの間のスペースとなる。とはいえ、幅方向はほぼ100cmあるから、サンプルの段ボールが余裕で横に3箱並べられた。
今回のまとめ
比較すると、甲乙つけがたいところも多い。2名着座であれば、ストリームの2列目の床の低さとフラットさが気持ち良い。が、乗員全員のためのミニバンということで見れば、スライドドアの乗降性や3列目へのアクセスのしやすさなどで、プレマシーの勝ち。
今回のテスト車両
ホンダ ストリーム フロント|THE!対決
ホンダ ストリーム リア|THE!対決
ホンダ ストリーム インパネ|THE!対決
ホンダ ストリーム
テスト車両 2.0 RSZ
227.85万円
駆動方式 2WD(FF)
トランスミッション CVT
全長×全幅×全高(mm) 4570×1695×1545
ホイールベース(mm) 2740
車両重量(kg) 1400
最小回転半径(m) 5.5
乗車定員(人) 7
エンジン種類 直4SOHC
総排気量(cc) 1997
最高出力
[kW(ps)/rpm]
110(150)/6200
最大トルク
[N・m(kg-m)/rpm]
190(19.4)/4200
使用燃料 無鉛レギュラー
燃料タンク容量 55L
10・15モード燃費
(km/L)
14.6
タイヤサイズ 205/55R17
マツダ プレマシー フロント|THE!対決
マツダ プレマシー リア|THE!対決
マツダ プレマシー インパネ|THE!対決
マツダ プレマシー
テスト車両 20S
210.0万円
駆動方式 2WD(FF)
トランスミッション 5AT
全長×全幅×全高(mm) 4565×1745×1615
ホイールベース(mm) 2750
車両重量(kg) 1490
最小回転半径(m) 5.3
乗車定員(人) 7
エンジン種類 直4DOHC
総排気量(cc) 1998
最高出力
[kW(ps)/rpm]
111(151)/6200
最大トルク
[N・m(kg-m)/rpm]
193(19.7)/4000
使用燃料 無鉛レギュラー
燃料タンク容量 60L
10・15モード燃費
(km/L)
15.0
タイヤサイ 195/65R15