Report/古賀 貴司

コレクターズアイテム化しているものもアリ

中古車を購入するメリットはズバリ、コストパフォーマンスでしょう。新車時に比べていかに安いか、ということが重要なポイントとなっているのではないでしょうか。しかし、本当の意味でコストパフォーマンスを考えるならば、売却時のことも視野に入れるべきです。今回注目した車たちは、購入時には“割高”に感じられるものばかりです。でもタイミングさえ間違わなければ、かなり高額下取りが期待できるでしょう。詳しくはカタログで新車時価格と中古車相場をご覧ください。

第5位はトヨタランドクルーザー(旧型)。新車時価格以上のプレミアム価格でも流通している人気車です。今年フルモデルチェンジしましたが、旧型は9年間も生産され続けたロングランモデルです。新車時価格が359万~542万円だったのに対して、現在の平均中古車相場は345万1000円と高値をキープ。新しめの国産普通乗用車の世界では、かなり異例な部類に入ります。海外でもランドクルーザーの驚異的なまでの耐久性、悪路走破性は高い評価を得ています。

第4位はトヨタハイエース(現行)。現行モデルはオーダーしてから納車されるまで、3カ月待ちという噂が流れているほどの人気ぶりだそうです。即納車がないからか、新車時価格以上で販売されている物件もかなり見受けられます。商用ニーズはもちろんのこと、プライベートでもサーフィン、マウンテンバイク、カートなどを趣味とする人たちの足として活用されているようです。旧型のように海外需要も見込めるので、下取り価格がゼロになることはないでしょう。

第3位はトヨタプリウス(現行)。新車時価格215万~310万円なのに対して、平均中古車相場は197万8000円をキープ。新車でも中古車でも、抜群の人気ぶりを発揮しています。ただ現行が登場した際、グンと旧型の相場が下がったことをかんがみれば、新型の登場が相場変動のタイミングのようです。現行モデルのうちに購入&売却、というパターンが“お得”に乗るコツかもしれません。環境に優しい車は、どうやら財布にも優しいようです。

第2位は日産スカイラインGT-R(旧型)。現行モデルだった頃は“ガンダムっぽい”、“子供っぽい”、“内装が安っぽい”など散々、どちらかというと批判的な評価がありました。日本人は自国の評価に厳しいのでしょうか?にもかかわらず、絶版になって相場はグングン上昇しました。今年の東京モーターショーで新型が登場し、“性格の違い”から改めて旧型が評価されているようです。平均中古車相場は476万6000円で、旧型ポルシェ911並みです・・・。

第1位はホンダNSX(絶版)。5~6年前は安い物件が見受けられましたが、景気回復と連動するかのようにグングンと中古車相場が上昇。リトラクタブルヘッドランプを廃止した後期モデルには、新車時価格よりも高い値段で販売されているものが結構あります。後継モデルが登場するまでは、かなり高額の下取り価格が見込めそうです。中古で購入したフェラーリに1年乗っても下取り価格は購入価格とほぼ一緒という話をたまに聞きますが、NSXにも当てはまるでしょう。


※中古車相場の価格は12月4日調べ

フォトコレクション

写真:第5位:トヨタランドクルーザー

第5位:トヨタランドクルーザー

写真:第4位:トヨタハイエース

第4位:トヨタハイエース

写真:第3位:トヨタプリウス

第3位:トヨタプリウス

写真:第2位:日産スカイラインGT?R

第2位:日産スカイラインGT?R

写真:第1位:ホンダNSX

第1位:ホンダNSX