200万円でしっかりスポーツカーベスト10≪後編≫ 【なんでもベスト10】

実用車にだって、スポーツカーは存在する

スポーツカーといえば2シーターを思い浮かべがちです。実際、2シーターの車もいくつかピックアップしました。しかし、なかには4人乗りだったり、かなり実用性が高かったり、ファミリィカーとしての使用が前提のものがあったりもします。それでもしっかりスポーツカーっぽさが感じられるんです。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。予算200万円で新たなカーライフ、始めてみてはいかがでしょう?

第5位はアウディオールロードクワトロ(旧型)。かなり実用性の高い、スポーツワゴンです。荷物はたっぷり積めるし、可変式のエアサスが悪路走破性をしっかり確保。パワーユニットには2.7LのV6ツインターボと4.2LのV8がありますが、いずれも刺激的です。200万円で狙えるのは2.7LのV6ツインターボでしょう。やや大きめのストロークをもつ足回りのおかげで荷重移動がわかりやすく、セオリー通りに運転すれば気持ち良いコーナリングが楽しめます。ワゴンだから家族の説得も簡単。

第4位はVWゴルフGTI(現行)。小さなサイボーグと呼んでもいいかもしれません。0→100km/h加速は6.9秒、最高速度は235km/h。4気筒直噴ターボエンジンが最高出力200ps、最大トルク280Nmを叩き出します。ノーマルモデルに比べて車高はやや低いですが、快適性は損なわれていません。しっかり踏ん張りながら、快適でもあるのです。ただエンジンをガンガン回して走るスポーツカーというよりも、低速トルクの太さを生かしたGTカーのような雰囲気があるのは否めません。

第3位は日産スカイラインGT-R(旧々型)。いわゆる「R33」と呼ばれるモノ。中古車市場では不人気車の部類に入り、意外と安く出回っています。スポーツカーにしては大柄、重たい、というのが理由のようです。しかし、R32に比べて長くなったホイールベース、高められたボディ剛性のおかげで高速安定性は相当進化したと聞きます。ガンガン攻めるスポーツカーというよりも、高速GTカーとしての使い方のほうが今の時代には合っているのかもしれません。

第2位はスマートロードスター(絶版)。車は軽ければ、軽いほどスポーティであることを教えてくれる一台です。トランスミッションやブレーキには若干の不満もありますが、低いドライビングポジション、そして軽量ボディが運転する楽しさを改めて教えてくれることでしょう。直3ターボエンジンは700ccしかありませんが、830kgのボディには必要十分。エコが叫ばれる昨今に、ぴったり。販売台数が少なかったので、中古車流通台数も少ないです。見つけたら、買いかも。

第1位はホンダS2000(現行)。2L直4エンジンは最高出力250psを叩き出し、全日本ツーリングカー選手権に用いられていたエンジンをデチューン(パワーダウン)したものではないか、と噂されたほどです。当時、ポルシェボクスター、TTロードスターといったライバルがひしめき合うなか、S2000の優れたボディ剛性は抜きん出ていました。足回りは細かく見直されていて、最近のモデルのほうが“踏ん張り"が強いように感じます。200万円は安いと感じる性能ぶり。