あんな車やこんな車が、見た目以上に安いことがある

車は時の流れとともに、一般的には市場価値が下がっていくものです。中古車市場を見渡してみれば、気づいたら安くなっているゴージャスな車が数多く存在します。ちなみにここで言うゴージャスとは、見映えの良さやコストパフォーマンスの高さを念頭に置いています。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。デビューから時間がたったあんな車やこんな車、予想以上に安くなっていることがあるものです。

第10位はM・ベンツSクラス(旧型)。100万円台で味わえる車としては、最高峰と言ってもいいでしょう。M・ベンツの旧型フラッグシップモデルです。本当に疲れ知らずで、旧型とてその威風堂々とした姿は凛としています。特にアクティブボディコントロールと呼ばれるエアサスペンションを搭載したモデルの走りは、“空飛ぶ絨毯”と表現したくなるような乗り味です。新車時はグレードによって価格に開きがありましたが、中古車市場ではあまり関係なさそうです。

第9位はジャガーXJシリーズ(現行)。大型高級セダンは、一般的に値落ちしやすいです。XJシリーズ以外ではBMW7シリーズ、アウディA8なんかもオススメです。XJシリーズをランクインさせたのは、ちょっと見逃されている感が強いからです。アルミボディは軽快感たっぷりで、走りも相当ダイナミックに進化しています。200万円台後半は金額としては結構なものですが、得られるものを考えればバーゲンプライスです。あまり走っていないので“得体の知れない”感もあります。

第8位はトヨタセンチュリー(現行)。新車価格からして安い、という人がいるほど手間暇かかっている車です。専用のライン、専用の職人、専用のパーツ、とにかくお金がかかっているんです。まともに利益が出るモデルではない、といわれているセンチュリーです。98年デビューですが旧型の要素を色濃く残しているので、デザインはノスタルジックな雰囲気でもあります。時代の流れに左右されない、とも言えるでしょう。国産車唯一のシルキーなV12エンジンはやみつきです。

第7位はランドローバーレンジローバー(旧型)。100万円台で購入できるなんて、世界広しとて日本だけかもしれません。レンジローバーはブルジョア階級に愛され続けている、4WD界の王様。悪路走破性も確保しつつ、本革と木目に包まれる上質な室内は応接間のようです。旧型レンジローバーは昨今のSUVに比べると、オンロード性能では劣るかもしれません。しかし、それはノスタルジーとして味わい深い走りと感じることでしょう。あとはゴールデンレトリバーを乗せれば完璧です。

第6位は日産フェアレディZ(旧型)。フルモデルチェンジしたフェアレディZですが、ルックスは大幅には変更されていません。つまり旧型でも古臭くは見えない、ということです。スカイラインセダンほどのボディサイズですが、完全に2シーターとして作られています。国産車において、これほどスポーティなクーペ作りをしているところはほかにありません。しかも100万円台で購入できることを考えれば、得られる性能は破格です。セカンドカーとして保有すれば、かなりオシャレ。

木曜日には第5位から1位を発表します。

フォトコレクション

写真:第10位:M・ベンツSクラス(旧型)|なんでもベスト10

第10位:M・ベンツSクラス(旧型)

写真:第9位:ジャガーXJシリーズ(現行)|なんでもベスト10

第9位:ジャガーXJシリーズ(現行)

写真:第8位:トヨタセンチュリー(現行)|なんでもベスト10

第8位:トヨタセンチュリー(現行)

写真:第7位:ランドローバーレンジローバー(旧型)|なんでもベスト10

第7位:ランドローバーレンジローバー(旧型)

写真:第6位:日産フェアレディZ(旧型)|なんでもベスト10

第6位:日産フェアレディZ(旧型)

Report / 古賀 貴司