宮城県道路公社は、管理する「仙台南部道路」を7月1日より東日本高速道路株式会社(NEXCO東日本)に移管する。仙台都市圏高速環状ネットワークが一元管理されることで、料金体系の均一化とETC割引が実現され、ユーザーにとっては利便性が向上しそうだ。

仙台南部道路は仙台市の南側に位置し、名取川に沿って東北道仙台南ICと仙台東部道路仙台若林JCTをつなぐ約12.2kmの有料道路。仙台都市圏の高速環状ネットワーク「ぐるっ都・仙台」を形成する路線だ。制限速度は70km/hで、全線が片側1車線、両側2車線となっている。

これまで仙台南部道路は接続する高速道路・有料道路と管轄が違うため、ETC時間帯割引などが適用されていなかった。仙台南部道路を通過する場合は、いったんNEXCOの管轄外に出ることになるため、特に長距離利用者は出入口の料金所で時間帯を判断するETC割引を効率よく受けられない問題があった。

移管後はETC時間帯割引が導入されるほか、通行料金自体も変更となる。これまで1kmあたり55円で計算されていたが、移管後は1kmあたり34円で計算されるため、全区間で従来より同額または割安となる。普通車の場合、仙台宮城IC~仙台東ICではこれまでの1,050円から900円(一般料金)へと改定される。

移管される7月1日前後は、出口料金所の通過時刻が7月1日午前0時以降の場合に、移管後の通行料金が適用される。仙台南部道路の移管にともない、宮城県道路公社が今後管理する有料道路は仙台松島道路(三陸道の利府中IC~鳴瀬奥松島IC間)のみとなる。

移管に先立ち、5月23日に道路法上の路線名が宮城県道53号仙台南インター線から国道6号に変更されている

移管に先立ち、5月23日に道路法上の路線名が宮城県道53号仙台南インター線から国道6号に変更されている

仙台南部道路は1981年2月に一部が開通。徐々に区間を延ばし2001年8月に全線が開通、東北道と仙台東部道路に接続した

仙台南部道路は1981年2月に一部が開通。徐々に区間を延ばし2001年8月に全線が開通、東北道と仙台東部道路に接続した