スクリーンを飾ったあの名車、少ししか映らなかったけれど忘れがたい車…
そんな映画に登場した“気になる車”をカーセンサーnetで見つけよう!

初代カーセンサーマスコットガールの山本ひかるちゃんが大活躍する史上最笑のヤンキームービー!

激情版 エリートヤンキー三郎|映画の名車
(c) 2009「激情版 エリートヤンキー三郎」製作委員会
『激情版 エリートヤンキー三郎』2009年・日 原作:阿部秀司 監督:山口雄大 出演:石黒英雄/板倉俊之(インパルス)/橋本じゅん/山本ひかる/佐伯日菜子/池田鉄洋/仲間由紀惠/小沢仁志/小沢和義/虎牙光揮/坂口拓/なだぎ武/竹内力ほか 配給:東映 2月28日(土) 新宿バルト9 他にて全国ロードショー
本誌2009年3号をもって惜しまれながら初代カーセンサーマスコットガールを卒業した山本ひかるチャンがヒロインを演じた『激情版 エリートヤンキー三郎』がついに完成。公開は今年(2009年)の2月末だが、いち早く特濃情報をお届けしよう。阿部秀司のペンにより2000年に「ヤングマガジン」で連載が始まった『エリヤン』は、その独創的なギャグの数々と豊かすぎる個性を放つキャラクターたちが読者の心を鷲づかみにしてメガヒット。連載は足掛け10年目に突入(現在は「第2部:風雲野望編」)、2007年春にはテレビ東京系「ドラマ24」の第7弾としてドラマ化を果たし、原作から抜け出たかのようなハマりすぎのキャストと、おっぱいポロリは当たり前のハチャメチャな演出で熱狂的なファンを獲得した。

そしてついに、満を持しての映画化が実現。テレビ東京の連続ドラマからは初の映画化という快挙である。メインキャストはドラマ版をほぼ踏襲。主役の大河内三郎役は「ごくせん」シリーズをはじめとして、今や連続ドラマに引っ張りだこの若手有望株・石黒英雄だ。「JUNONスーパーボーイコンテスト」でグランプリを奪取したほどの端整なマスクとは裏腹に、鼻の穴を大きく開いて白目を剥く独特の三郎スタイルを身につけた石黒の鬼気迫る演技は本当に凄まじい。その三郎に悲劇をもたらす一郎&二郎には小沢仁志&小沢和義。これ以上ないであろうコワモテで実の兄弟でもある彼らが、17歳と16歳の凶悪ヤンキーに扮し(本当は46歳と44歳)、スクリーン狭しと大暴れする。また、河合星矢を演じるために生れてきたかのようなインパルスの板倉俊之と、メーターを完全に振り切ったパフォーマンスで異彩を放つ石井武役の橋本じゅん、三郎を目の敵にする教師・関根役の池田鉄洋も、ドラマ版から再登板。河井役の板倉のヘアスタイルの高さはドラマ版の5倍増であり、原作の河合により近づいている。

そして、冒頭でもお伝えした通り、ヒロインの如月春菜には、アミューズ主催の第1回「お姫様オーディション」にて準グランプリを獲得し、昨年(2008年)から半年間にわたってカーセンサーの初代マスコットガールを務めてくれた山本ひかるチャンが大抜擢された。変顔も辞さない彼女の女優魂に胸が熱くなるぞ!! さらにドラマ版では占い師役で最後まで顔を隠してシークレット出演していた仲間由紀恵も友情出演。R-1を連覇したなだぎ武や、ご存じ竹内力もヤンキーを撲滅しようと画策する警視庁サイドで参戦を果たす。メガホンをとるのは、これまで『地獄甲子園』や『魁!!クロマティ高校』といったトリッキーなギャグマンガの数々を見事に実写化してきた希代のギャグ映画監督・山口雄大。ある意味、キャスティング以上にズッパマリの召集だ。

ヤンキーたちの巣窟と化している私立徳丸学園高校。その徳丸を支配しているのは、県内中にその名を轟かす大河内一郎、二郎の極悪兄弟だった。入学早々徳丸制覇を果たすと、瞬く間に県内の各高校を掌握した一郎に続き、翌年には暴走族“二郎流星会”を率いる弟の二郎が入学。まさに磐石の体制で大河内帝国を築き上げた2人だったが、校長の大英断によって両者に退学処分が下される。にわかに静寂を取り戻したかに見えた徳丸だったが、それは嵐の前の静けさに過ぎなかった。桜咲く4月。徳丸の入学式は騒然としていた。一郎二郎に続く第3の男、大河内三郎が入学してくるからだ。トップ不在の徳丸を制するべく、いきりたつ石井武、三郎の側近となり、甘い汁を吸おうと画策する河合星矢…。だが、現れた三郎はごくごく普通の少年であった。唖然とする徳丸の新入生たち。そう、三郎は凶悪な兄たちと違い、普通の高校生活を夢見る朴訥な少年だったのだ。しかし、大河内家の血筋を引く三郎を周囲が放っておくはずはなかった…。

ストーリーは中盤からオリジナルで展開。終盤は原作ともドラマとも異なる驚愕の展開が待ち受けており、ドギモを抜かれること必至。ギャグ、アクション、ホラー、SF、ラブコメと、あらゆる要素がぶちこまれた究極のエンターテインメント作品に仕上がっている。折しも今年は空前のヤンキー映画ブーム。この『激情版エリヤン』を皮切りに、先週紹介した『ドロップ』、『クローズZEROⅡ』、『ROOKIES』と人気タイトルが続々公開されるが、頭を空っぽにして爆笑できるのはこの『激情版エリヤン』だけ! 我らが山本ひかるちゃんもアイドルの鎧をガバッと捨て去り、コメディアンヌの才能を開花させている。ぜひぜひ激情に、否、劇場に足を運んでくださいませ!!

映画に登場する車たち

フォード マスタングコンバーチブル(初代)

フォード マスタングコンバーチブル(初代)|映画の名車
県内中の不良たちを牛耳り、ヤクザも道を開ける極悪兄弟・大河内一郎、二郎。17歳と16歳にして真っ赤な初代マスタングコンバーチブルにケバい熟女を乗せて走り回るさまは、貫禄たっぷりだ(もっともこの2人を演じた小沢兄弟は40代なんだけど)。ハリボテだらけのヤン車でなく、今から40年以上も前のアメ車を颯爽と乗り回すあたりが、実に大河内兄弟らしくてかっこいい。果たして乱痴気騒ぎのドライブ中に2人の額がうずき出すのだが、これは三郎が覚醒(失禁して凶暴化)したことを伝える証。幼少時に覚醒した三郎に恐怖を植え付けられている2人の兄は、一種テレパシーのように危機を察知する能力を身につけているのだ。
なお、正規輸入は行われていないが、並行輸入で日本に入ってきていることがあるので、下の検索窓に「フォード マスタングコンバーチブル」と入れて探してみては?
 


Text/伊熊恒介