スクリーンを飾ったあの名車、少ししか映らなかったけれど忘れがたい車…
そんな映画に登場した“気になる車”をカーセンサーnetで見つけよう!

シリーズ最高傑作の第2作は、各キャラクターの見せ場もたっぷり

X-MEN2|映画の名車
(C)Twentieth Century Fox Home Entertainment Inc. All Rights Reserved.
DVD『X-MEN2』(発売中)2003年・米 監督:ブライアン・シンガー 出演:ヒュー・ジャックマン/パトリック・スチュワート/ジェームズ・マースデン/ファムケ・ヤンセン/ハル・ベリー/イアン・マッケラン/アンナ・パキンほか 販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 1,490(税込)
遺伝子の突然変異によって特殊能力をもって生まれたミュータントたちの活躍を描いたアメコミ『X-MEN』。自分たちの存在を認めようとしない人間たちの行動に傷つきながらも、彼らを守るために同じミュータントの敵対勢力と戦うという勧善懲悪ではない設定が、差別を受けているマイノリティ(有色人種、同性愛者)たちの熱い共感を呼んで、アメコミ史上ナンバー1の売り上げを誇るベストセラーとなった。

2000年には満を持して映画化され、世界中で大ヒットを記録。その3年後の2003年に公開された第2弾が今回紹介する『X-MEN2』である。人類総ミュータント化を企むマグニートー(イアン・マッケラン)との壮絶な戦いに辛くも勝利したX-MEN。平穏を取り戻したかに見えたが、ミュータントに対する人間社会の偏見が消えたわけではなかった。元陸軍司令官のストライカー(ブライアン・コックス)が先頭に立って、弾圧の気運が再燃し始めたのだ。果たしてストライカーの真の狙いとは…。

思えば前作は監督、キャスト含めてブレイク前夜のメンバーがズラリと集結を果たした奇跡的な作品だった。監督は『ユージュアル・サスペクツ』で辛口の映画通をもうらなせたブライアン・シンガー、主人公のウルヴァリンには豪州の舞台俳優ヒュー・ジャックマン。そして、ファムケ・ヤンセン、ハル・ベリー、アンナ・パキンといった絶世の美女たち…。彼ら全員が前作でイッキに世界的な知名度を得ることになったのだ。

監督、主要キャストが再集結した本作はウルヴァリンの謎めいた過去に迫るだけでなく、陸、空、水とバラエティにとんだ舞台のアクションで、一瞬たりともダレる間もなくクライマックスまで突き進む。前作では巨大な敵として立ちふさがったマグニートーとも敵の敵は味方ということで共闘、ストライカーを倒すために力を合わせるのも胸躍る演出だ。また、ストライカー率いる精鋭たちに襲撃を受けた「恵まれし子らの学園」からウルヴァリンたちが脱出を図る際には、発売直前だったRX-8が登場。颯爽と夜の森を走り抜けていく様は、短いながらも鮮烈な印象を観客に与えてくれた。

シリーズは次作の『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006年公開)をもって一応終了したが、この後はスピンアウト作品が続々公開される予定。来年(2009年)の5月1日には在りし日のウルヴァリンを描いた『X-Men Origins: Wolverine』が全米公開され、さらには若き日のマグニートーを主役に据えた『ヤング・マグニートー(仮)』も待機。また、メンバーを総入れ替えした新シリーズの『X-MEN4(仮)』も、すでに製作に入っている。おなじみの顔ぶれが変わるのは寂しいところだが、これは主要キャストたちの出演料がネックになったとのこと。本シリーズをきっかけにブレイクを果たしたキャストたちの出演料が高くて支払えなくなるというのも、ハリウッドならではの皮肉な話ですな。

映画に登場する車たち

マツダ RX-8

『X-MEN2』が公開された2003年に販売開始。RX-7の後継ではなく、4ドア4シーターという新しいコンセプトをもとに作られたスポーツカーだ。劇中ではサイクロップス(ジェームズ・マーティン)の愛車という設定で登場するが、ストライカーの魔の手から子供たちを守るためにウルヴァリンが無断拝借。自前の刃で直結を行ってエンジンをかけ、猛スピードでエスケイプを敢行する。その後にやりとりされる車内での会話にも注目してほしい。なお、初期のDVDには「DANCE WITH RX-8」という特典映像が収録されているので、レンタルの際は要チェック!!

Text/伊熊恒介