JAF(一般社団法人日本自動車連盟)は、記録的な積雪となった2月8日(土)と2月14日(金)~16日(日)のロードサービス出動件数(速報値)を発表した。関東エリアではノーマルタイヤでのスリップ事故や、タイヤチェーンの取付け不具合などに起因する依頼が急増した。

2月8日の出動件数は昨年同日比で24%増の9741件にのぼった。うち関東エリア(1都9県)で3502件を占めており、積雪のあった昨年1月15日の2183件を大幅に上回っている。高速道路の全面通行止めや一般道の交通渋滞により、JAF隊員の現場到着も普段より長い時間を要する状況になった。

2月14日~16日は全国で2万5464件、うち関東エリアでは6028件にのぼった。群馬県や山梨県では、1mを超える積雪によって県内各所で道路が通行止めとなり、救援車両が現場に到着できない状況が続いた。東京・神奈川・埼玉・群馬・山梨の各都県では、自宅駐車場のカーポートが積雪により倒壊し、下敷きになった車を救援するための出動が268件にのぼっている。

カーポートの積雪に対する強度の目安は耐積雪量で表記されているため、事前にチェックしておくことが重要だ。寒冷地以外での一般的なカーポートの耐積雪強度は、20cm程度となっていることが多く、積雪量が基準を超える時には雪下ろしをする必要がある。自然災害によるカーポートの損壊や破損はメーカーの保証対象外になることも多いので、注意したい。

今回救援要請が相次いだタイヤチェーンの取付け不具合について、JAFではチェーン装着の練習方法を動画で紹介している。また、JAFの各支部事務所ではチェーンの装着方法を教えている。問い合わせは各支部またはJAF総合案内サービスセンターまで。

2月8日は東京都心で45年ぶりの記録的大雪になった。2月14日~16日はそれを上回る、観測史上最大の積雪が各地で記録された

2月8日は東京都心で45年ぶりの記録的大雪になった。2月14日~16日はそれを上回る、観測史上最大の積雪が各地で記録された

今回の大雪ではノーマルタイヤで出かけ、スタックする車も続出した。雪になりそうな時、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンは必須の装備だ

今回の大雪ではノーマルタイヤで出かけ、スタックする車も続出した。雪になりそうな時、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンは必須の装備だ