ニューヨークの代名詞的な存在であるイエローキャブと呼ばれるタクシー。2013年10月末より日産自動車のNV200がイエローキャブとしてニューヨークの街中を走ることになる。これに先駆け「NV200ニューヨーク市タクシー」の量産仕様車が東京・銀座の百貨店大手、松屋銀座本店の1階特設広場に展示されている。

同百貨店が10月9日より開始するフェア「ニューヨークウィーク」と連動し、15日までの一週間、新規導入するニューヨークのファッションブランドとともに公開されるものだ。

異業種間コラボレーションの形としては非常に珍しい試みだが、「NV200ニューヨーク市タクシー」の現地稼働時期と松屋銀座のニューヨーク関連新規ブランドの導入時期がちょうど重なったことから実現した。

NV200は2009年5月にデビュー。レジャーはもちろんビジネスシーンでも活躍する5ナンバーミニバンとして人気がある。ニューヨーク市は2年以上に及ぶ厳しい選考を経て、2011年5月に次世代タクシーとしてNV200を選定。その後、ニューヨーク市やタクシー会社、ドライバー、利用客をはじめとする関係者と議論を行い、タクシー用車両として改善を行ってきた。

「見晴らしの良さを実現したシェード付きパノラミックルーフ」「運転手と乗客間のインターコムシステム」「聴覚障害者用ヒアリングサポートシステム」「車外灯と連動し警告音量が小さくなるクラクション」などの専用装備が盛り込まれている。

昨年4月にはカルロス・ゴーンCEOが、「日産のNV200次世代ニューヨーク市タクシーにて、ニューヨークにおける都市型モビリティーの新たな時代の幕開けをお伝えできることを誇りに思います」と語っている。

ビジネスや観光などで世界中から注目されるニューヨーク。もちろん日本からも多くの人が訪れている。今後はニューヨークの街を走るNV200に乗ったという人も増えるはず。それより一足早く、世界で働く日本車を東京で見ておこう。

日産は世界各地のモーターショーでコンセプトモデルを展示しながら多くの意見を集めてきた。8月からメキシコ工場で生産が始まっている

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2011年3月から日本でも販売されているNV200バネットタクシー。今年8月にはガソリンとLPGのバイフューエルモデルも登場

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