今年で27回目を迎えた世界最大級のカスタム&チューニングカーの祭典「東京オートサロン2009」。幕張メッセにて1月9日から11日までの3日間行われました。来場者数は3日間トータルで約23万人と去年よりも2万人ほど減ったものの、まだまだ世の中には根強い車好きがいて頼もしい!という印象を受けました。そんなオートサロンに出展された約600台からカーセンサーnet編集部員が私見で選んだ注目の3台を紹介したいと思います。

会場俯瞰|東京オートサロン2009 with NAPAC

今話題のあの車が有名人とコラボ!(籠島)

トヨタ IQ×VERBAL コラボカー|東京オートサロン2009 with NAPAC スバルフォレスター STI Performance Concept|東京オートサロン2009 with NAPAC フィアット 500 アバルト|東京オートサロン2009 with NAPAC

・トヨタ iQ×VERBAL コラボカー
きらめくシルバー一色のトヨタiQは、アーティストのVERBALさんがデザインを担当した車。別にミーハー心からではなく、以前紹介した燕のR1を思い起こさせたので、選びました。よく見ると先のR1より光が鈍いのですが、メーカーの方に話を聞いて納得。R1はボディを“磨いた”のですが、こちらは“塗装”でこの輝きに。車全体をシルバーにしようとするとFRP部分も当然、そうしなければならないわけです。FRPは磨けませんから。プレミアムコンパクトという名にふさわしい、素材の塊感がよく表現されています。

・スバルフォレスター STI Performance Concept
2台目に選んだのは、早く発売して!の願いもこめて、スバルフォレスター STI Performance Concept。最近のスバル車は足を積極的に動かすことで運動性能を高め、結果的に乗り心地まで良くなるという好循環があります。フォレスターもその好例。それをさらに“名工”STIが仕上げたのですから、期待は膨らみます。しかもメーカーの方に聞いてみれば「いつでも販売可能。あとはタイミングだけ」。先代フォレスターにもSTIバージョンがありましたし、市場の反応次第ですぐにでも販売開始!?

・フィアット 500 アバルト
3台目はフィアット500アバルト。ヨーロッパでは発売済みですが、日本はまだです。早く入れてくれ!と切に願いたくなるそのスタイル。かわいい500がピリッと引き締まって、これなら男性も積極的に選びたくなります。しかもその小さなボディに、“車を運転するという楽しさ”がたっぷりと詰まっていると言われたら…。車って便利なだけじゃなく、楽しいんだということがわかる一台のはず。エコ一色、景気の悪い世の中ですが、だからこそあえて選んでみました。

カリカリのチューニングカーからお洒落なコンセプトモデルまで(福田)

スズキ ラパン コンバーチブル コンセプト|東京オートサロン2009 with NAPAC ホンダ NSX MUGEN RR|東京オートサロン2009 with NAPAC ZELE R35 GT-R Complete Edition|東京オートサロン2009 with NAPAC

・スズキ ラパン コンバーチブル コンセプト
オートサロンと言えば、ド派手なドレスアップカーや過激なチューニングカーばかり…かと思いきや、こんなカワイイモデルもあるのです。出展されていた626台の中で一番惹かれたのが、ラパンをベースにコンバーチブル(オープン)にした、ラパンコンバーチブルコンセプト。ボディのサイドに配した薔薇のモチーフは個人的にはNGですが、これ、実車販売しても需要があるのではないでしょうか?ボディカラーと幌とインテリアカラー(シート地とかトリム)を自由に選べるようなオーナーメイドシステムにも対応して、車両価格は150万円!どうですか?スズキさん??

・ホンダ NSX MUGEN RR
GT-RやインプSTI、エボXに新型Z。チューニングカーで多く見かけたのはこのあたり、なんですが、チューニングカーで一番気になったのが、無限(M-TEC)が手がけたNSXのコンセプトマシン。従来は横置きのC32Bエンジンを縦置きにし、全幅を1950mm(NSX-Rは1810mm)に拡大。エアロダイナミクスを追求したエアロパーツをまとい、ピュアスポーツとレーシングスピリットを融合させ、究極のロードゴーイングマシンを目指し開発されたそうです。2005年に5000万円で5台限定(実生産は1台だとか)で発売されたNSX-R GTのようなスタイリング。これを見て、NSXってカッコイイし、日本で唯一の“スーパーカー”なんだなぁと改めて思いました。

・ZELE R35 GT-R Complete Edition
やっぱりGT-Rに触れないワケにはいかないでしょう、ということで数多く出展されたGT-Rから、この1台をチョイス。2007年12月にGT-Rが発売になってから、約1年かけて作られたコンプリートマシンが、GT-Rを中心に新車や中古車を販売するゼル・インターナショナルが出展した「ZELE R35 GT-R Complete Edition」。

全世界限定8台で「全世界」とグローバルな領域での販売になるので、ベースになっているのは北米 or 欧州仕様のGT-Rだとか。チタンマフラーやROMチューンなどで550psを発揮。もちろんカーボンパーツも多用されています。パフォーマンス部分だけでなく、カスタマイズペイントプログラムも用意されているので、オーナーは写真のとおり色鮮やかなオレンジもオーダーできるそうです。

カラフルで煌びやかな車が目白押し(山口)

クリスタルSLベンツ|東京オートサロン2009 with NAPAC ダイハツ コペン(NRF VLD.S)|東京オートサロン2009 with NAPAC Honda Life Style Study(ホンダ ライフ スタイルスタディ)|東京オートサロン2009 with NAPAC

・クリスタルSLベンツ
僕が1台目に選んだのはギャルソンがプロデュースした黄金に輝くM・ベンツのSL600です。昨年は同車種のシルバーで統一した車両を出品していたので今年は金銀2台のコラボレートとなりました。ちなみにボディ全体にちりばめられたスワロフスキーの数は合計でなんと約30万個。オートサロンの強烈な個性を放つカスタムカーの中でもひときわ来場者の目を引きつけていました。なお、東京国際カスタムカーコンテスト2009のインポートカー部門でゴールドのSL600が、最優秀賞に選ばれたそうです。世界的に不況の真っ只中ですが、局地的にバブリーです。

・ダイハツ コペン(NRF VLD.S)
2台目に選んだのはNRFが発表したダイハツ コペンです。このコペンは、可能な限りドアを高く上げることを前提に完成したVLD.S「ヴァーティカル・ランボドアズ スタイル」というガルウイングキットが備えられているのが特徴です。確かに高く跳ね上げられたガルウイングは存在感がありました。しかし、それ以上に気を引いたのがこの全身真紅の外見です。もちろんインテリアも赤一色で統一され、ガンダムに登場するシャア専用ザクさながらのオーラを醸し出していました。個人的に思うのですが、コペンってカスタムがよく似合う車種ですよね?

・Honda Life Style Study(ホンダ ライフ スタイルスタディ)
3台目に選んだのはモデューロのホンダ ライフです。車名はLife Style Study(ライフ スタイルスタディ)。ピンクがベースのボディに大小多くのクリスタルをあしらったり、ハートのデコレーションをちりばめたりすることで、女性にもアクセサリー感覚で車のカスタムを楽しんでもらうことをコンセプトにしています。1台目のギャルソンのSL600といい基本的に僕はキラキラしたものに心を奪われる傾向にあるようです。


東京オートサロン2009は終わってしまいましたが、今週末の1月16日金曜日より同じく3日間、福岡Yahoo!JAPANドームでも開催されるので、お近くの方はぜひ、足を運んでみてください。車だけでなく芸能人のトークショーやライブなども行われるので、車にあまり興味のない人でも退屈せずにすみますよ。

<Report/カーセンサーnet編集部>