日産自動車は電力駆動レーシングカーとして開発中の「Nissan ZEOD RC」を日本で初公開し、WEC(FIA世界耐久選手権)第6戦の決勝レースが行われる20日、会場となる富士スピードウェイで世界初のデモ走行を行うことを発表した。

「Nissan ZEOD RC」は日産リーフのリチウムイオンバッテリー技術を活用したEVレーシングカーで、最高時速300km以上での走行が可能。2014年のル・マン24時間レースで、革新的かつ新しい技術を紹介するための「ガレージ56」クラスにてレースデビューする。

ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル(NISMO)の宮谷社長は、「フルスピード走行ができるまでには、ちょっと開発が間に合わなかった。それだけチャレンジングな課題に挑戦しているとご理解いただければ」とコメントした。一方でグローバルモータースポーツダイレクターのダレン・コックス氏は、「日産が開発している革新的な技術をファンのみなさんの前で披露することが目的」とマシンの完成度の高さが伺える発言をしており、富士スピードウェイのコースを高速で走る「Nissan ZEOD RC」の姿に期待したい。

今回、日本で開催されるWECの最上位クラス「LMP1」には、ル・マン24時間レースで活躍するアウディR18 e-トロン・クワトロ・ハイブリッドやトヨタ TS030ハイブリッドなどが参戦するほか、「LMGTE」クラスでは元F1ドライバーの小林可夢偉選手もフェラーリ 458 イタリアで参戦する。

「Nissan ZEOD RC」のデモ走行とあわせ、ル・マンで活躍するマシンの走りも見られるチャンス、ぜひ会場に足を運んでみては?

会見には、右からドライバーのミハエル・クルム選手、NISMO宮谷社長、ベン・ボウルビー氏、ダレン・コックス氏が登場

会見には、右からドライバーのミハエル・クルム選手、NISMO宮谷社長、ベン・ボウルビー氏、ダレン・コックス氏が登場

「Nissan ZEOD RC」。電力駆動と小型軽量ターボエンジンによる駆動を切り換えることが可能で、ブレーキ回生でバッテリーに充電される

「Nissan ZEOD RC」。電力駆動と小型軽量ターボエンジンによる駆動を切り換えることが可能で、ブレーキ回生でバッテリーに充電される