夢の実現を支える愛車・タンクは、応援してくれる家族への恩返しにも活躍中!
2022/12/28
車の数だけ存在する「車を囲むオーナーのドラマ」を紹介するインタビュー連載。あなたは、どんなクルマと、どんな時間を?
自分もおばあちゃんも大満足! 深い懐をもつタンク
「ものづくりで子供たちの自由な発想を伸ばしたい」という思いで、大学の友人と知育玩具の会社を興した越川さん。
製品を運ぶのに荷室の大きな車が必要になり、先月購入したのがこのトヨタ タンクだ。
タンクを買うまでは、実家の古いクラウンを借りていたのだが、セダンのトランクでは容量が十分ではないうえに、その古さゆえ冷や汗をかくこともあった。
安心してしっかり仕事の相棒となってくれる車を選ぶにあたっては、小回りの利くコンパクトさと、たっぷりの積載量、高速走行も安心の走行性能と、長距離乗っても疲れない快適性を条件とした。
タンクの他に検討したのは、トヨタ シエンタとスズキ ソリオ。多くの要求を引き受けた懐の深さで選ばれたタンクだが、決め手となったのはなんと、越川さんのご近所に住むおばあちゃんの乗り降りのしやすさだったという。
「試乗の途中におばあちゃんのうちを経由してもらって、実際におばあちゃんに乗ってもらって決めました。スライドドアで、かがまずに乗れる間口の広さと、手すりがあるのが大きかったですね」
おばあちゃんからの太鼓判をもらって購入したタンクは、古いクラウンと入れ替えられる形で越川家にやってきた。
越川さんは、週1~3回おばあちゃんの病院や整体の送迎を買って出ている。加えて、越川さんのお兄さんは趣味の山登りの足に借り出しては車中泊し、お母さんはコストコでたっぷりの買い物をするにも便利だと喜んでいるという。
もちろん、そもそもの購入目的のとおり、できあがった知育玩具を満載にして納品へ出かけたり、子供たちとのワークショップへ出向いたりと活躍している。
「ものづくりで子供たちの自由な発想を育てたい」という起業理念は、越川さんが子供時代に感じた、「答えが用意された問題を解くだけの学び」のつまらなさ、不自由さからスタートしているという。
大学に入るまで学校での学びの窮屈さを感じていたという越川さんが、次世代の子供たちがのびのびと学べるものづくりのツールを用意しようという明るいブレイクスルーを実現できた背景には、不自由さにぶつかりながらも考えることをやめない越川さんを勇気づけ、見守り続けた家族の存在がある。
越川さんが作る玩具は、平面だけどなんだか温かい。家族みんなに愛されるタンクの荷台で温められながら、子供たちの手に届けられる玩具が、新しい未来を生み出す発想を育てるのだと思うと、たまらなくわくわくする。
越川 光さんのマイカーレビュー
トヨタ タンク(初代)
●購入金額/145万円
●年式/2020年
●年間走行距離/約2,500km
●マイカーの好きなところ/自動スライドドアで乗り降りしやすく、荷物の積み降ろしも容易なところ
●マイカーの愛すべきダメなところ/あまり思い浮かびません
●マイカーはどんな人にオススメしたい?/キャンプやアウトドアをよくする人、仕事で荷物を運びながらも普段使いもしたい人など、用途が広い人にピッタリ
ライター
竹井あきら
自動車専門誌『NAVI』編集記者を経て独立。雑誌や広告などの編集・執筆・企画を手がける。プジョー 306カブリオレを手放してからしばらく車を所有していなかったが、2021年春にプジョー 208 スタイルのMTを購入。近年は1馬力(乗馬)にも夢中。