初心者でも簡単!話題のSUPキャンプで、湖畔に泊まって遊び尽くす
2018/09/18
キャンプシーンが変わりつつある。ファミリーキャンプから、オートキャンプへ。そして現在は自分が好きなことをキャンプで楽しむスタイルが浸透してきた。
その変化の一翼を、クルマは一種の“キャンプ道具”として担う。水上スポーツの新定番「Stand Up Paddleboard」。略してSUP(サップ)。一見サーフィンに似ているが、SUPの乗り心地はまるでボートに乗っているかのよう。安定感が優れているので釣りやヨガなども同時に楽しむことができ、SUPの多様性に注目が集まっている。
中でもキャンプと組み合わせた『SUPキャンプ』は、アウトドア業界でホットなコンテンツ。その魅力は何か? SUPキャンプの発案者である河野健児さんに話を聞いた。
自然は癒しの場であり、究極の遊び場でもある
長野県野沢温泉村出身の河野健児さん。日本屈指の豪雪エリアで育ち、幼少期から自然に親しんできた。小学2年生から高校卒業までの11年間はアルペンスキーヤーとして活躍。その後はスキークロスの選手として世界中を転戦した。
現在はSUPブランド「PEAKS 5(ピークス5)」を立ち上げるとともに、1日1組限定のツリーキャンプ場「野沢グリーンフィールド」を運営している。夏はSUPのツアーガイドを、冬は雪山でバックカントリースキーを。それらも、河野さんにとってライフワークの1つ。自然を楽しみ尽くすことが、彼の流儀だ。
「アクティビティをし、そのままフィールドに泊まる」
河野さんの中では、そんなキャンプスタイルがいつしか当たり前になっていた。雪山でスキーを楽しみつつ、あえて過酷なフィールドで行うキャンプ。自然には四季折々の表情があり、その季節ならではの魅力が隠されている。自然は癒しの場であると同時に、究極の遊び場にもなった。
もちろん、自然でのんびり過ごすのもキャンプの醍醐味だ。しかし、せっかくなら自然をもっと遊び倒したいというのが彼の本音。そうしてたどり着いたのがSUPキャンプだった。
SUPキャンプで、SUPの多様な楽しみ方が無限に広げる!
SUPは初心者でも始めやすい。そう言われるようになったのは、実はここ最近の話。それまでSUPは、レースで競い合ったりサーフィンのように波乗りしたりと、どちらかといえば上級者向けのアクティビティとされていた。
しかし、サーフィンほど難しくないのがSUPの魅力。「もっといろんな人にSUPを楽しんでもらいたい」。その思いが、レジャーとしてのSUPを確立させた。
「一般的なキャンプって、テントを張って料理を作るまでが1つのパッケージみたいな感じありますよね? でも、そこにSUPを加えるだけでキャンプがもっと楽しくなるんです」
SUPが作る緩やかな波紋。それを眺めるだけで気分も穏やかになる。
「SUPって見た目ほど難しくないんです。一見サーフィンと似てますが、SUP専用のボードは安定性に優れているので初心者でも簡単に乗れます。2人乗りも可能なので、子どもとも一緒に楽しむことができます」
ボードの上でヨガを楽しむ人がいれば、クーラーボックスを椅子にしてSUPフィッシングを楽しむ人も。SUPには幅広い遊び方がある。
「SUPを移動手段に、川沿いのキャンプ場を転々とするのも面白いですよ」
上級者になれば、ラフティングのようにSUPで川下りすることだって可能だ。実際に、河野さんも高知県の四万十川を旅したことがある。必要な荷物をボードの前後にくくりつけ、川沿いのキャンプ場を転々と移動。自治体が管理するキャンプ場のため、トイレなどの水場は意外にも整っていたという。
しかし、河川キャンプならでは弊害もあった。ゴロゴロと転がった大きな石。テントを張る場所は、この河原以外ない。ヤバイ。正直そう思った。しかし、そこで活躍したのがSUPボードだった。
「インフレータブルのボードなら、テントマットがなくても快適に寝られるんです。石を平らにならしてその上にボードを敷けば、まるでエアベットで寝ているよう。インフレータブルは、そういう意味ではかなり使い勝手がイイんですよ」
インフレータブルボードとはSUPの一種だ。競技でよく使われるハードボードと違い、インフレータブルボードは空気で膨らますのが特徴で、レジャー向き。使わないときは、空気を抜いて折り畳むこともできる。保管場所を取らないので、アウトドアにはもってこいだ。
SUPが1つあるだけで、キャンプの楽しみ方は無限に広がる。水辺のキャンプ場では、もはやSUPが欠かせない。
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