どの場面からも愛車が見える家【EDGE HOUSE】
カテゴリー: カーライフ
タグ: レクサス / マクラーレン / トヨタ / ポルシェ / テスラ / フェラーリ / RX / 911 / 86 / P1 / EDGEが効いている / ガレージハウス / c!
2019/09/27
暮らしの様々なシーンで愛車が見える
撮影当日はマクラーレン P1が整備で不在だったが、代わりに施主のHさんが、普段はサーキットで遊ぶためのトヨタ 86を用意してくれた。
1階部分は6台が収まるガレージと20mの室内プール、中庭、書斎、エントランスのみでリビングなど居室部分はすべて2階にある。
忙しい仕事の合間を縫って、乗ることも含めてなるべく愛車と接したいが、かといってリビングの隣にガレージを構えたいわけではない。
程良い距離感でいたい。そんな要望を叶えたのが建築家の石井秀樹さんだ。
「日常のどの場面も絵になるシーンを作るということは常に心がけています」と石井さん。
階段で2階へと上がる瞬間に、プールで泳いで水面から顔を上げたとき、夕食を待つ間のリビングから……。
暮らしの様々な場面で、ふと愛車が見える。
「連続した多様なシーンが折り重なることで、豊かな生活が生まれるのだと思います」
様々なシーンを作るためにも敷地はすべて使い切る、そういう感覚で設計するのだという。
Hさんに、お酒を飲みながら愛車を愛でるなら? と伺うと、リビング側と空中庭園をつなぐブリッジの途中に置かれた一脚のチェアを指さした。
「ギャラリーと呼んでいます」
チェアの周りには絵が数点飾られているが、だからギャラリーなのではない。
夜、照明を灯せばガレージ内の愛車が美しく浮かび上がり、眼前に絵も及ばないシーンが現れる。
ギャラリーと名付けられたゆえんはそこにある。
施主の希望:
今と将来の使い勝手を備えたガレージを希望
数社にプランを相談しましたが、その際に6台を単に収めるだけでなく、どれもラクに出し入れができるようにとお願いしました。
石井さんの案は、ターンテーブルを使うなどありきたりな方法ではない点がとても気に入りました。
車高の低い車が多いので下を擦らないようにしたいことや、将来はロールスロイス ファントムも収められるような大きさにと依頼しましたが、その点もすべて対応してもらえました。
建築家のこだわり:
機械やモノに頼るのではなく建築的な方法を模索する
前面道路が傾斜しているため、マクラーレンやフェラーリを擦らないように、敷地への入り口とガレージの配置を考慮しました。
敷地内に車を入れてから取り回してガレージに納める方法にしています。
ターンテーブルを使えばもっと違う案もできたでしょうが、それは建築的な解決法ではないと思います。
ターンテーブルだけでなく、例えば鏡の反射を利用して採光するような機械やモノに頼るのではなく、あくまで建築的な手法で解決しようと考えました。
■主要用途:専用住宅
■構造:鉄筋コンクリート造
■敷地面積:618.21㎡
■延床面積:459.39㎡
■設計・監理:石井秀樹建築設計事務所
■TEL:03-5422-9173
※カーセンサーEDGE 2019年11月号(2019年9月27日発売)の記事をWEB用に再構成して掲載しています
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