旅人×ビジネス戦士が選ぶ、ランドローバー ディフェンダー【輸入車“若者”オーナー見聞録】
2016/06/20

「行き当たりばったりの野性」の魅力
筆者が学生だった頃はこの世にグーグルも食べログもなかったため、極論すればほとんどの選択は行き当たりばったりの直感でなされていた。しかし時代は変わり、今やたいていの物事はあらかじめ何となくの想像はつく。
それが良いとか悪いとかではなく、いや世の中は昔より確実に良くなったと思うわけだが、もう少しだけ「行き当たりばったりの野性」も人生に取り入れればいいのになぁと、若者を見ていると思う。
だが今更筆者からそんな指摘を受けるまでもなく、「素敵な野性、偶然性」を楽しんでいる若者もいる。例えば1997年式ランドローバー ディフェンダーに乗る24歳、浅岡亮太さんだ。
どんな場所でもたどり着く! ディフェンダーは最高の相棒
社会人1年目だった昨年10月、ディフェンダーの中古車を5年ローンで購入。
「何車種かの候補で迷ったのですが、どうせなら『その車でしか体験できないこと』ができる車がいいと考え、ディフェンダーに決めました」
平日は人気IT企業の社員としてビルの中でビシビシ働くが、土曜日となりディフェンダーに乗ると、完全に“スイッチ”が切り替わるのだという。
「毎週末キャンプに行きます。フライフィッシングをしたりもしますが、基本的にはただ焚き火を眺めているのが超楽しいというか(笑)。ディフェンダーの良いところって、そこへ行きたいと思ったならば、どんな場所であっても確実に行けるってことなんだと思います。先日も長野県山中の超天然露天風呂に行ったんですが、道中はディフェンダーじゃないとたぶんたどり着けなかった感じでした」
「『週末にディフェンダーがない生活』は想像がつきません」
IT企業での業務中はどうなのか知らないが、旅先では、思いつきというか“直感”を何よりも重視する。
「右に行くか左に行くか……で迷ったときは、心の中の声に聞くというか、なんとなく『右だな』と思ったならばサッと右を選ぶようにしています。そこから思いもよらぬドラマが始まったりもしますし、ディフェンダーがあれば、死ぬようなこともないですしね」
昔から、そういったタイプの少年・青年だったのだろうか?
「どうでしょうか? 休学して海外を旅していた頃は、現地でお金が無くなると書けもしない“書”をもっともらしく半紙に書いて、ありがたいことにそれを現地の方に買っていただいてしのいだりもしていましたが……(笑)。基本的にはディフェンダーを買ったことで人生が変わった気がします。最初は速攻で売っちゃおうと思ったんですが(笑)、今は絶対に売りたくないですね。ディフェンダーがないことというか、『週末にディフェンダーがない生活』というのは、もはや想像もつきません」





※この記事はカーセンサー本誌2016年8月号に掲載された「輸入車“若者”オーナー見聞録」を、WEB用に再構成したものです。記載の情報は掲載当時の内容に準じます。
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