「何時ごろに車のヘッドライトを点灯し始めますか?」
こんな質問をされてあなたはすぐに答えられるだろうか? 最近では「オートライトシステム」を搭載したモデルが増えているため「車任せで…」という人も多いはずだ。

おもいやりライト運動事務局(神奈川県横浜市中区)は、4月22日にヘッドライト早期点灯研究所を設立。それに先立ち、全国1000人のドライバーにアンケートを実施したところ、安全運転のためにヘッドライトの早期点灯を実施していると答えたドライバーは80.3%。しかし、実際に効果のある時間帯に早期点灯しているのは13.4%しかいなかった。

1年を通して車が絡む交通事故が多いのは午後4時~午後6時。「魔の時間帯」とも呼ばれている。この時間帯は夕暮れで太陽光が目に入り込みやすくなる。さらに太陽が沈むにつれ急激に暗くなるので、ドライバーも歩行者も互いを認識しづらくなり事故が増えるといわれている。

車のヘッドライトには、暗い中で前方の視界を確保するのと同時に、歩行者や自転車に車が近づいていることを知らせる役割もある。事故が多発する「魔の時間帯」に早めに点灯することで、ドライバーが歩行者を、歩行者が車を認識しやすくなり交通事故の減少につながる。歩行者の安全を考えるなら、暗くなってからではなく日没の30分前にはライトをつけたい。おもいやりライト運動事務局では、イベントや広報活動を通して、ヘッドライトの早期点灯のマナー化を目指してゆく。

また、「おもいやりライト」のサイトでは、日没時間の違いによる各地のヘッドライト点灯推奨時間「おもいやりライトタイム」を掲載。さらに11月8日には、おもいやりライト運動の活性化を目指して横浜市内で「早期点灯・安全創造大会議」を開催する予定とのこと。

「私は安全運転のために早めにライトを点灯している」という人も、これからはもう少しだけ早めにライトをつけてみよう。オートライトシステムを使っている人も、夕方は自分で早めにライトを点灯することを意識してみて。ちょっとした心配りが事故の低減につながるはずだ。

ヘッドライトを日の入り直後に点灯しているという人が約半数。日の入り前に点灯している人は13.4%しかいなかった

ヘッドライトを日の入り直後に点灯しているという人が約半数。日の入り前に点灯している人は13.4%しかいなかった

早期点灯への意識は高い。あとは実践あるのみ。まだ明るいと感じても夕方になったらライトオン!を心掛けよう

早期点灯への意識は高い。あとは実践あるのみ。まだ明るいと感じても夕方になったらライトオン!を心掛けよう