最新モデルがほんの数秒で大破!
その結果を徹底分析し公開

トヨタ プリウスを使用してのオフセット前面衝突試験|日刊カーセンサー
独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)は、平成23年度自動車アセスメント試験の模様をマスコミに公開しました。 自動車アセスメントとは市販車の安全性能評価試験を行い、その結果を公表することでユーザーが安全な自動車を選択できる環境を作り、メーカー側にはより安全な車作りを目指してもらうことを目的としているもので、1995年より毎年その試験結果を公開しています。

この日のテストは3種類の市販車を用い、衝突安全性能試験項目の一部となる歩行者脚部保護性能試験、側面衝突試験、オフセット前面衝突試験を公開。その中でも最も印象的だったのがトヨタ プリウスを使用してのオフセット前面衝突試験でした。これは日常遭遇するケースの多い、対向車との衝突を想定したもので、運転席と後部座席にダミー人形を乗せた試験車を64km/hでアルミハニカム製のバリアに運転席側の一部(およそ40%)を前面から衝突させ、その際にダミー人形が受けた衝撃や室内の変形をもとに安全性を評価するというものです。

試験開始の合図からわずか数秒で、プリウスがバーンという轟音とともにバリアに衝突。その直後、NASVAスタッフによって車体やダミー人形の撮影、感電保護性能の確認、ドアの開閉テストが行われました。プリウスは大破しましたが、シートベルトとエアバッグのおかげでダミー人形に大きな損傷は見られず、改めて最近の車の衝突安全性能の高さと各種安全装備の効果を知ることになりました。NASVAは、この結果をさらに詳しく、公平に解析し、自動車アセスメント評価検討会での議論を経て試験結果を公開します。なお今回の試験結果は4月25日に秋葉原にて公開される予定です。

独立行政法人自動車事故対策機構 NASVA
http://www.nasva.go.jp/mamoru/index.html

  • スズキ スプラッシュを用いての歩行者脚部保護性能試験|日刊カーセンサー
  • アウディ A1を使用しての側面衝突試験|日刊カーセンサー

(写真左)スズキ スプラッシュを用いての歩行者脚部保護性能試験の様子。歩行者を守る衝突安全性もしっかりテストされる

(写真右)側面衝突試験終了直後のアウディA1。サイドエアバッグ&シートベルトの効果からか、ダミー人形は無傷だった

Text/カーセンサー編集部