▲左がYahoo!カーナビ、右がGoogle Mapsの検索結果。それぞれ東名ルート、中央ルートを示している。果たして早く東京に帰れるのはどっち? ▲左がYahoo!カーナビ、右がGoogle Mapsの検索結果。それぞれ東名ルート、中央ルートを示している。果たして早く東京に帰れるのはどっち?

日曜日のYahoo!&東名ルート、Google&中央道ルート、どちらが早く東京に帰れる!?

とある取材を終えて東京へ戻る際、たまたま立ち寄った尾張一宮PAでふとひらめいた。自分のiPhoneで確かめると……お! Yahoo!カーナビは東名ルートを推しているのに対し、Google Mapsは中央道ルートをイチオシしている。幸いコージー林田が運転するホンダ レジェンド(現行型)と、私が乗ってきた日産 フーガ(現行型)の2台ある。対決だ! Yahoo!&東名ルートとGoogle&中央道ルート、果たしてどちらが早く東京に着けるのか、実際に走って確かめるのだ!

コージー林田(以下、林):え~マジめんどくさいっすよ。暇なぴえいるさんと違って、帰ってもまだ仕事するんですから
ぴえいる(以下、ぴ):早く着いたら、そのまま帰っていいからさ
林:って言いながら、なんでオレがGoogle Mapsより所要予想時間が5分遅いYahoo!カーナビなんっすか?(Yahoo!の所要予想時間は4時間47分、Googleは4時間42分)
ぴ:いや、親切丁寧にルートを案内してくれるのはYahoo!カーナビのほうだよ。あまりこの手のアプリ、使ったことないんだろ? Yahoo!カーナビのほうが道を間違えずにすむからさ
林:高速道路で道なんてあまり間違えないよ……(ブツブツ)

Yahoo!カーナビが親切丁寧なのは本当だ。それでも敢えて私がGoogle Mapsを選んだ理由は、独自の渋滞情報をもとに、頻繁に新ルートを提案してくれたり、自動更新してくれたりするからだ。しかも今回はYahoo!カーナビより既に5分早く到着するという。いくら暇だからとはいえ、早く帰れるに越したことはない。

私の方が先輩であるという無言の圧力をコージー林田は感じたらしく、しぶしぶ自分の乗るレジェンドにiPhone6を設置し始めた。私も自分のiPhone5Sを設置し、いざ勝負! とある日曜日の15時30分過ぎ。どちらのルートも行楽地から東京へ戻る夕方の渋滞にはまるのは同じハズ。

尾張一宮PAを出るとすぐ小牧JCTで2台は別れた。中央道は空いていた。すると早くも高速道路上の文字情報板に「大月から八王子渋滞50分」の表示が。もちろん、Google Mapsはそれを見込んでの到着予想時刻(この時点で20時8分)のはずだ。今はまだ16時。先は長い。

出発してから1時間経ったので神坂PAでトイレ&タバコ休憩。1秒でも無駄にしたくないため、駐車場が込みそうな大きなSAを避けるという我ながらセコい判断だ。

▲前が林田&Yahoo!カーナビ号となるホンダ レジェンド。後ろがぴえいる&Google Maps号の日産 フーガ ▲前が林田&Yahoo!カーナビ号となるホンダ レジェンド。後ろがぴえいる&Google Maps号の日産 フーガ

Google Mapsがルートを自動更新した結果……

タバコを1本吸って、Google Mapsを見ると到着予定時間が21時27分になっていた。まぁ休憩すればその分到着時間は遅れるよな……って、おい! 20時8分から21時27分ってずれ込みすぎだろ!(実際、10分間しか休憩していない)

釈然としない思いを抱えながら、さらに中央道を北東方面に向かってひた走る。やがて岡谷JCTへ。ここをゆるやかに右折して南東方向へ……のはずが、なぜかGoogle Mapsは「直進です」の指示。

キター!(^^)/ ルートを自動更新してくれるGoogle Mapsの本領発揮だ!と思った私は迷わず指示にしたがい、岡谷JCTを直進し、言われた通り岡谷ICで降りた。

……が、考えてみればここまで渋滞はなかったし、交通情報でも先の大月~八王子間以外に渋滞情報はない。大月はまだまだ先だぜGoogleくん、と思ったら画面に「51分早い」ルートも合わせて表示されている。

▲岡谷ICで降りた時のGoogle Mapsの画面がこれ。青い線がその時点で案内していたルートだが、「51分早い」という吹き出しの付いたグレーの線も表示されている。このグレーの線をタップすると、そちらが新ルートとして設定される ▲岡谷ICで降りた時のGoogle Mapsの画面がこれ。青い線がその時点で案内していたルートだが、「51分早い」という吹き出しの付いたグレーの線も表示されている。このグレーの線をタップすると、そちらが新ルートとして設定される

え? 51分も早いならそっちがいいでしょ、と慌てて駐められるところを探して、そのルートをタップ。すると到着予定時間が一気に20時27分に。

しかもスクロールして51分早いほうのルートを確かめてみれば、何のことはない。岡谷ICに戻って中央道を走れ、という。お前Σ( ̄ロ ̄lll) ……。約20分ロスして中央道に戻る。

諏訪湖SAで休憩しつつ、岡谷ICで降りろという旧ルートを調べて見たら、どうやら下道を使って佐久南(中部横断自動車道)から上信越自動車道~関越自動車道を通るルートのようだ。

確かに誰も想像すらしそうにないだけに、もしかしたら時短できるのかもしれないが、それでも51分も違うとなると……。

▲ちなみに、林田&Yahoo!カーナビ号は新東名ルートを選択。ぴえいるとは対照的にオシャレな駿河湾沼津SAで十分休憩し、軽く食事も済ませた ▲ちなみに、林田&Yahoo!カーナビ号は新東名ルートを選択。ぴえいるとは対照的にオシャレな駿河湾沼津SAで十分休憩し、軽く食事も済ませた

東名も中央道も日曜日の渋滞にはまるが……

岡谷ICでの乗り降りで20分ロスさえしなければ、諏訪湖を眺めながら早めに軽い夕食が取れたかもしれないが、代わりにあんパンとスナック菓子を買って車に乗り込み、東京を目指す。

甲府を過ぎたあたりからは明らかに交通量が増えてくる。大月~八王子渋滞50分だけでなく、府中からの渋滞もあって高井戸まで3時間以上という表示まで見られるように。

そして19時過ぎ、いよいよ大月~八王子の渋滞へ突入する。毎度のことながら、なかなか進まない。

▲ぴえいる&Google Maps号は中央道の渋滞の名所「小仏トンネル」内で、文字通りピタッと止まる ▲ぴえいる&Google Maps号は中央道の渋滞の名所「小仏トンネル」内で、文字通りピタッと止まる
▲中央ルートでぴえいるが渋滞にはまった約30分後の、19時26分時点での東名ルート。林田も渋滞にはまっていた ▲中央ルートでぴえいるが渋滞にはまった約30分後の、19時26分時点での東名ルート。林田も渋滞にはまっていた

高速道路上の交通情報によれば東名ルートも「海老名~横浜町田」で渋滞しているらしい。はまれ、コージー林田よ、渋滞にはまるのだぁ~と、念じていた20時19分。恐れていた電話が入った。

林:お疲れっす。着いたんで、帰っていいですか?
ぴ:は、早くないか? ちゃんと休憩したのか?
林:もちろんですよ。2回合わせて30分くらいかな。いやぁ~海老名からの渋滞は大変でしたよ~。今どこですか?
ぴ:う、上野原あたり……
林:(笑いを押し殺す)

ぷちっ。ツーツー。先輩の窮地を笑うようなやつの電話は切ってやった。

▲コージー林田が送ってきた、到着証明の写真。渋滞にはまったものの、40分程度で済んだという。一方、中央ルートのぴえいるは渋滞を抜けるのに1時間以上かかった ▲コージー林田が送ってきた、到着証明の写真。渋滞にはまったものの、40分程度で済んだという。一方、中央ルートのぴえいるは渋滞を抜けるのに1時間以上かかった

あとは府中からの渋滞をどうGoogle Mapsが切り抜けるのかが唯一の楽しみ(?)だったのだが、相模湖ICあたりから急に流れだし、劇的にスムーズになった流れに乗ったまま、ずっと高速道路上の人に。そして21時10分に到着。甲府付近で見た交通情報の「高井戸まで3時間以上」は、良い意味で外れたけれど。

岡谷でのグダグダを抜けば、Yahoo!カーナビ&東名ルートとの差はしょうみ20分といったところか。Google Mapsは、なぜあの時悪魔のささやきをしたのか。まぁ、岡谷で降りて佐久南からの上信越自動車道って面白そうだし、かなり心が揺れたのは確かだけど。

Google Mapsの潜在的なポテンシャルだけはよくわかった今回の実験だった(強がり)。コージー林田め、きっとリベンジしてやる!

※実験の結果は、取材時の交通状況やドライバーによって変わります。あくまでも無料カーナビアプリ選びの参考のひとつとしてください。

text/ぴえいる