桜の満開情報が各地から聞こえるなど春本番の陽気となってきた。こうなるとドライブも楽しくなる。そんな春のドライブをさらに楽しくしてくれるアプリを今回は取り上げたい。TVドラマや映画などのロケ地を案内してくれる「全国ロケ地ガイド」(Android版のみ。無料)だ。

アプリを立ち上げると【図1】のようにずらりとTVドラマのロケ地リストが表示される。もちろんこの中から選ぶこともできるが、画面上の作品別や年代別、地域別などからも選択可能だ。いずれの方法でもロケ地リストが現れ、気になる場所をタップすると【図2】のようにロケ地情報が表示される。さらに画面右上の「地図」をタップすると、【図3】のようにロケ地マップが表示される。

ここで注意したいのは【図2】で選んだロケ地が、【図3】のマップ上でどれなのかがわからないことだ。マップ上の赤く見える点(赤いカメラ)をタップすれば、【図2】と同じ情報が現れるのだが、タップするまで意図したロケ地かどうかはわからない。またルート案内機能もない。

若干使いにくさを感じるが、これにはアプリの作者の意図があるようだ。この「全国ロケ地ガイド」はPCサイトのアプリ版。そのサイトを運営している代表者が、大林宣彦監督の映画が数多く撮影された広島県尾道市を訪れた際、現地でもらったロケ地マップに「この地図と共に迷子になり、好奇心の趣くまま、あなた自身の道を見つけて欲しい」という監督の言葉が書かれていたという。その言葉に感銘を受けた代表者は、このアプリでも、あえてルート案内は付けず、【図2】の詳細画面でも、番地は表示しない設定にしているようだ。

確かに自分自身で「あ、ここだ!」と見つけた瞬間は楽しいもの。そんな発見もドライブの楽しみのひとつだろう。行った先で【図3】のマップを表示して気になる場所を見つけたら、あとは車と足で探してみる。その近くに別のロケ地があれば(違うドラマの可能性もある)、そこも訪れてみる。途中で休んだカフェや、見つけた風景なども含めて、ドライブの楽しみが広がるアプリだ。春のドライブのお供にいかが?

Text/籠島康弘

「全国ロケ地ガイド」。Android版、無料。条件/Android2.1以上。詳細はGoogle playで確認を

「全国ロケ地ガイド」。Android版、無料。条件/Android2.1以上。詳細はGoogle playで確認を

【図1】アプリ起動時の画面。最新のTVドラマだけでなく、古くは1967年の映画「007は二度死ぬ」まで幅広い年代の作品のロケ地が紹介されている

【図1】アプリ起動時の画面。最新のTVドラマだけでなく、古くは1967年の映画「007は二度死ぬ」まで幅広い年代の作品のロケ地が紹介されている

【図2】ロケ地の詳細画面。ここはドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」でしか使われていないようだが、複数のドラマなどで使用されていると、そのドラマ名も合わせて表示される

【図2】ロケ地の詳細画面。ここはドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」でしか使われていないようだが、複数のドラマなどで使用されていると、そのドラマ名も合わせて表示される

【図3】【図2】で「地図」をタップするとマップが表示される。もちろんピンチイン/アウトで地図を拡大縮小できる

【図3】【図2】で「地図」をタップするとマップが表示される。もちろんピンチイン/アウトで地図を拡大縮小できる

【図4】地域別でロケ地を選んだときの画面。同じ東京都でも港区だけでこれだけ詳細に分かれている。一方でほとんどロケ地のない県もある

【図4】地域別でロケ地を選んだときの画面。同じ東京都でも港区だけでこれだけ詳細に分かれている。一方でほとんどロケ地のない県もある