安全運転をサポートしてくれるアプリはいくつかあるが、この「DriveMate SafetyCam」もそのひとつ。iOS版のみで、iPhoneなどのカメラを使って前方にいる車との急接近を警告してくれたり、信号待ちの際に前の車が動き出したら教えてくれたりする。開発したのは車のアクセサリーなどを製造販売するカーメイトだ。

今回は編集部のT君に車を運転してもらい、iPhoneを使って試してみた。ちなみにこのT君、車専門サイトの編集部員とは思えないほど運転が下手。今回のレビューにはうってつけの人材である。

まずは車のダッシュボードにホルダーを使ってiPhoneを固定し、アプリを立ち上げる(【図1】)。左下にある「設定」をタップしてiPhoneの水平&垂直を調整したら【図1】に戻り、真ん中の「Safety Cam」をタップ。いよいよドライブへと出かけることに。走行中の画面は【図2】のような感じ。T君の運転が下手なのか、はたまた交通量が多いせいなのか、約24分間のドライブ中、ピッピピッピとよく鳴った。

助手席に座っていた私が検証してみると、鳴るといってもドライブ中に危険を感じたことはなかった。危険だから警告音が発せられるのではないようだ。また信号待ちの際に前の車が発進すると「前の車が発進しました」とアナウンスしてくれるが、このアナウンスがあるおかげで、T君がうっかり青信号に気づかなかった、なんてことはなかった。

これらの電子音やアナウンスがあれば、ドライバーは否応なしに安全運転を心がけることになる。実際T君も「いろいろアナウンスや警告音(?)が流れるので、いつもより集中して運転できました」と言う。ちなみに【図3】は今回のT君の運転評価だ。下の右から2つ目のアイコンをタップすると【図4】のような詳細な評価が現れる。さらに【図5】のように走行ルートを後で見ることができたり、同じアプリを使っている人々の中で自分の運転がどのくらいのレベルかランキングで確認することもできる。

ちなみにカーメイトでは、このアプリの高機能版にあたる「DriveMate LockOn」(iOS版のみ。無料)もリリースしているが、こちらは同社の専用コネクタ「DX500」が必要。車から直接データを取りながら前方の車との距離を測るといった機能があるため、精度がグンと高くなるはず(同コネクタを使った別のアプリも使えるようになる)。まずはこの「DriveMate SafetyCam」を試してみて、もうちょっと本格的に…と思ったら、専用コネクタ「DX500」と「DriveMate LockOn」を揃えてみてはいかがだろうか。

Text/籠島康弘

前方にいる車両が急接近したり、信号待ちや渋滞中に前の車が発進すると警告音などで教えてくれる。車用品メーカーのカーメイトがリリース。iOS版/85円。条件/iOS 4.1以上。詳細はitunesで確認を

前方にいる車両が急接近したり、信号待ちや渋滞中に前の車が発進すると警告音などで教えてくれる。車用品メーカーのカーメイトがリリース。iOS版/85円。条件/iOS 4.1以上。詳細はitunesで確認を

【図1】起動時の画面。左上の「距離校正」は、正しい診断結果がでるように、きちんとiPhoneを水平垂直に設置するための設定や、地面からiPhoneまでの距離、前車との距離調整の設定などに使用する

【図1】起動時の画面。左上の「距離校正」は正しい診断結果がでるように、きちんとiPhoneを水平垂直に設置するための設定や、地面からiPhoneまでの距離、前車との距離調整の設定などに使用する

【図2】走行中の画像。ターゲット車を示すAR(拡張現実)の赤い4つの三角は、例えば隣の車線から急に車が割り込んできたら瞬時に反応してくれる。反応するのは車だけで、歩行者やバイクには反応しない

【図2】走行中の画像。ターゲット車を示すAR(拡張現実)の赤い4つの三角は、例えば隣の車線から急に車が割り込んできたら瞬時に反応してくれる。反応するのは車だけで、歩行者やバイクには反応しない

【図3】ドライブごとに総合診断が行われる。データがiPhoneに残っているので、いつでも見ることができる。下に並ぶアイコンは、左から「加速度分布図」(急ブレーキや急アクセルなど)、「ドライブルート」(【図5】参照)、「レポート詳細」(【図4】参照)、「Twitter」機能

【図3】ドライブごとに総合診断が行われる。データがiPhoneに残っているので、いつでも見ることができる。下に並ぶアイコンは、左から「加速度分布図」(急ブレーキや急アクセルなど)、「ドライブルート」(【図5】参照)、「レポート詳細」(【図4】参照)、「Twitter」機能

【図4】診断の詳細レポート。B判定のわりには甘い(!?)コメントが…。ちなみにこの時点で、アプリ使用者の中での順位は21位(100位まで表示されていた)。100人以上の中で21位ならまずまずか!?

【図4】診断の詳細レポート。B判定のわりには甘い(!?)コメントが…。ちなみにこの時点で、アプリ使用者の中での順位は21位(100位まで表示されていた)。100人以上の中で21位ならまずまずか!?

【図5】今回のルートで「急操作」を行ったのはどこかを示している画面(403号線マークの付近)。左下の「速度」で、どこでどれくらいの速度で走っていたか、隣の「車間距離」で車間距離が不十分だった地点がわかる

【図5】今回のルートで「急操作」を行ったのはどこかを示している画面(403号線マークの付近)。左下の「速度」で、どこでどれくらいの速度で走っていたか、隣の「車間距離」で車間距離が不十分だった地点がわかる