※この記事はカーセンサー関東版29号(2000年8月3日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

4WD専用チューンのエンジンと、マイルドなハンドリングを得た!

  • ホンダ アコードワゴン SiR 4WD 走り|ニューモデル試乗
  • ホンダ アコードワゴン SiR 4WD リアスタイル|ニューモデル試乗
↑ポテンシャルをフルに引き出そうとすれば、4000回転以上引っ張る必要がある(左)4WDは走行状態によりトルクを配分する、デュアルポンプシステムを採用(右)
普通のアコードワゴンは2.3Lの160馬力エンジンを積んでいる。そして200馬力の高性能エンジンを積んだ“SiR”というモデルも存在するが、FFのみの設定だった。4WDを出してほしい、というリクエストも多かったのだろう。今回のマイナーチェンジではSiRを4WDと組み合わせることが可能となった。

エンジンは4WD用に低中回転域のトルクを太らせ、190馬力に専用チューンされたもの。価格はFFと比べて20万円高の264.8万円となっている。また、走行中の室内騒音を低減させる音響制御技術「アクティブノイズコントロール」を全車に搭載する。

熱烈なホンダファンに勧めたいスポーツワゴン

  • ホンダ アコードワゴン SiR 4WD インパネ|ニューモデル試乗
  • ホンダ アコードワゴン SiR 4WD エンジン|ニューモデル試乗
↑専用ブラック内装と、カーボン調パネルを標準装備。本革シートはオプション(左)160ps、190pエンジン共に平成12年排出ガス規制をクリアしている(右)
160psの4WDモデルと比べて凄くパワフルになったか?と期待して試乗すると、それほどでもない。考えてみれば排気量は同じ。4000回転くらいまでなら、トルクも似たような数値だ。一方、車重は若干重くなってしまっている。一般的に使う回転数だと「あまり変わらない」と言った方が正しいかもしれない。

SiRのポテンシャルをフルに引き出そうとすれば、4000回転以上引っ張る必要がある。もちろんキチンと実力を発揮させると、さすが190馬力!このクラスのノンターボエンジンで最もパワフルだ。スペック以上に良いと思えるのがエンジンフィール。ホンダのスポーツ系のエンジンって、高回転まで回すと実にキモチいい。このあたりにこだわる人なら、SiRを選ぶ価値はあるだろう。

4WDのハンドリングはFFよりマイルド。さすが4WDで、攻めてもバランスを崩しにくい。ただ、あまり4000回転以上回すような乗り方をしないなら、160psの2.3Lエンジンで十分だ。熱烈なホンダファンに勧めます。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード SiR 4WD
駆動方式 4WD
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 4740×1730×1455
ホイールベース(mm) 2665
車両重量(kg) 1500
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4DOHC
総排気量(cc) 2258
最高出力[ps/rpm] 190ps/6800rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 22.5kg-m/5300rpm
10・15モード燃費(km/L) 11.0
ガソリン種類/容量(L) 無鉛プレミアム/60
車両本体価格 264.8万円

国沢光宏の責任採点

コンセプト 3点 取り回し 3点 加速性能 3点 ブレーキ性能 4点
フィニッシュ 3点 操作系の使い勝手 4点 乗り心地 3点 環境対策 4点
前席居住性 4点 ラゲージルーム 3点 操縦安定性 4点 燃費 3点
後席居住性 3点 パワー感 3点 高速安定性 4点 ステータス 3点
内装の質感 4点 トルク感 3点 しっかり感 4点 コストパフォーマンス 3点
得点合計 68/100
(Tester/国沢 光宏 Photo/渡邉 英昭)