ディーゼル規制“ポスト新長期”をクリアした
環境に優しいクリーンディーゼルが追加

PERFORMANCEエンジン種類やミッション、最新装備などを解説

日本の厳しいディーゼル規制“ポスト新長期”をクリア
  • 日産 エクストレイル クリーンディーゼル エンジン|ニューモデル試乗
  • 日産 エクストレイル クリーンディーゼル シフトレバー|ニューモデル試乗
  • 日産 エクストレイル クリーンディーゼル フロントスタイル|ニューモデル試乗
世界でも極めてハードルの高い、ディーゼルの排出ガス規制が「ポスト新長期」と呼ばれるもの。エクストレイルに追加された20GTはこの規制に世界で初めて適合したモデルである。エンジンは新開発の2L直4ディーゼルターボで、組み合わされるミッションは6MTのみ。環境性能だけでなく、動力性能にも優れていることから「GT」のグレード名が与えられた。

DRIVING実際に運転してのドライビングフィールを解説

頻繁なシフトチェンジが不要なほど、粘り強い走り
  • 日産 エクストレイル クリーンディーゼル 走り|ニューモデル試乗
  • 日産 エクストレイル クリーンディーゼル アルミホイール|ニューモデル試乗
  • 日産 エクストレイル クリーンディーゼル 4×4-iセレクター|ニューモデル試乗
アイドリング時はディーゼルであることは当然わかる。しかし従来の「ガラガラ」から「カラカラ」とその音質は改良されている。振動に関しても走り出してしまえばほとんど気にならない。エンジンの伸びは4500回転のレッドゾーンなどあっという間に超えてしまうほど気持ちがいい。またシフトダウンの必要がないほど、低速から粘り強いトルクをもつ。

SPACE室内空間の広さや演出を解説

タフギアのもう一つの演出は高速クルーザー的な仕上げ
  • 日産 エクストレイル クリーンディーゼル フロントシート|ニューモデル試乗
  • 日産 エクストレイル クリーンディーゼル リアトシート|ニューモデル試乗
  • 日産 エクストレイル クリーンディーゼル ラゲージ|ニューモデル試乗
シートや天井などに防水加工を施してあるのが魅力の一つだが、20GTにはこれらの機能は省かれ、専用のクロスシートが採用される。またポップアップステアリングもなく、通常のチルト&テレスコピックタイプとなる。TOUGH GEARのコピーでアウトドア色の強いエクストレイルだが、20GTに関しては快適性を重視した高速クルーザー的な仕上がりが特徴だ。

OWNERSHIPスタイルや品質など所有する喜びなどを検証

環境新時代の車に乗っているという満足感は替え難い
  • 日産 エクストレイル クリーンディーゼル エンブレム|ニューモデル試乗
  • 日産 エクストレイル クリーンディーゼル リアスタイル|ニューモデル試乗
  • 日産 エクストレイル クリーンディーゼル インパネ|ニューモデル試乗
ハイブリッドやEV、燃料電池など環境新時代ともいわれる車社会。その中でディーゼルも間違いなく切り札の一つとなるはず。世界初となるポスト新長期に対応するクリーンディーゼルに乗るユーザーは「自分は環境に配慮している」という一種の喜びを感じることができるはずだ。装備の差はあるが、300万円以下に車両本体価格を抑えたのも評価できる。

SPECIFICATIONS

グレード 20GT
駆動方式 4WD
トランスミッション 6MT
全長×全幅×全高(mm) 4630×1785×1685
ホイールベース(mm) 2630
車両重量(kg) 1660
乗車定員 5人
エンジン種類 直4DOHCディーゼルターボ
総排気量(cc) 1995
最高出力 127kW(173ps)/3750rpm
最大トルク 360N・m(36.7kg-m)/2000rpm
車両本体価格 299.985万円

RATING走行性能だけでは車は語れない。そこで快適装備の充実度や安全性の高さ、環境性能、燃費、バリューの5つのポイントで評価する

EQUIPMENT(装備)

オートエアコンやキーレスエントリー、イモビライザーなど装備は充実しているが、オーディオだけはレス仕様。6スピーカーは標準装着されているので、好みでオプション品を選ぶスタイルとなる。

SAFETY(安全性)

ガソリン仕様同様のオールモード4×4-iはVDCや各種センサーとの制御により滑りやすい路面でも安定したコーナリングを実現。また後席3人全てに3点式シートベルト&ヘッドレストが付いている。

ECO(環境性能)

同出力のガソリン車に比べ圧倒的に少ないCO2排出量。懸念されていた排出ガス中の“すす”を99%取り除くことにも成功、もはやディーゼルの「悪玉伝説」はこの車の登場で終わることになる。

MILEAGE(燃費)

10・15モード燃費は15.2km/L。2Lのガソリンモデルとの比較で約30%向上。さらに軽油の燃料代が安いことで(最近はその差が少なめだが)満タン時の航続距離はかなり期待できるはずだ。

VALUE(バリュー)

何より「ポスト新長期規制に最初に対応した」という名誉も含め、最新の環境仕様を有するクルマという話題性も十分。外観も欧州仕様のグリル&バンパーなど差別化も図られている点も魅力だ

総合評価
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RATING 総合評価|ニューモデル試乗
写真:尾形和美 文:高山正寛