※この記事はカーセンサー関東版24号2000年6月29日発売号に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

レスポンスの良いハイパーCVTでキビキビとした走りに

  • 日産 アベニール 走り|ニューモデル試乗
  • 日産 アベニール リアスタイル|ニューモデル試乗
↑Dレンジを選択すれば、段差のない加速フィールで気持ちのよい走りが楽しめる(左)2WDは新たにEBD(電子制御制動力配分システム)を標準装備している(右)
1998年の発売から2年近くになるアベニールが大幅なマイナーチェンジを受けた。外観はこれまで2種類用意されていたフロントグリルをスポーティタイプのものに統一し、インテリアもインパネのデザインを一新してカーナビをすっきりとビルトインさせたものになった。

外観はややあくが強すぎる感もあるが、新しいインパネのデザインは実に好感のもてるもの。インストルメントパネル中央部もすっきりした現代的デザインに。各種スイッチ類の操作性も文句のない仕上がりだ。

自然吸気エンジンの搭載車は全車にハイパーCVT-M6を組み合わせ、4WDはオートコントロール4WDシステムに変更して燃費性能を約20%向上させた。さらに排気ガスの低減も図られ、1.8Lエンジン搭載車は平成12年排出ガス規制に適合している。

ステーションワゴンとしての使い勝手も上々のレベル

  • 日産 アベニール インパネ|ニューモデル試乗
  • 日産 アベニール エンジン|ニューモデル試乗
↑先行車との車間距離を一定に保つ「車間自動制御システム」をオプション設定(左)2Lエンジンは2WDがトルク0.8kg-m、4WDが出力のみ5psアップしている(右)
レバーを前後方向に動かすことで6速マニュアル車としての走りも楽しめるハイパーCVT-M6は、レスポンスの良さもあってキビキビした感じの走りが可能だ。Dレンジを選択して走れば、段差のない加速フィールで気持ちのよい走りが楽しめる。これが自然吸気エンジンに幅広く組み合わされるようになったのは歓迎していい。

ただ、レバーの操作ストロークや節度感などは従来と変わらない。やや大味な操作フィールになっているので、もう少し短いストロークでカチッと決まる感じが欲しい。

ガラスハッチだけを開閉可能なテールゲートなど、ステーションワゴンとしての使い勝手も上々のレベル。レガシィに比べるとブランドイメージで劣るものの、実力的には互角といってもよいだろう。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード サリューX
駆動方式 2WD(FF)
トランスミッション CVT
全長×全幅×全高(mm) 4650×1695×1490
ホイールベース(mm) 2620
車両重量(kg) 1360
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4DOHC
総排気量(cc) 1998
最高出力[ps/rpm] 145ps/6000rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 19.0kg-m/4800rpm
10・15モード燃費(km/L) 12.4
ガソリン種類/容量(L) 無鉛レギュラー/60
車両本体価格 208.0万円

松下 宏の責任採点

コンセプト 4点 取り回し 3点 加速性能 4点 ブレーキ性能 4点
フィニッシュ 4点 操作系の使い勝手 5点 乗り心地 4点 環境対策 4点
前席居住性 5点 ラゲージルーム 5点 操縦安定性 4点 燃費 3点
後席居住性 4点 パワー感 4点 高速安定性 4点 ステータス 3点
内装の質感 5点 トルク感 4点 しっかり感 4点 コストパフォーマンス 4点
得点合計 81/100
(Tester/松下 宏 Photo/桜井 健雄)