▲8年ぶりに2世代目へとモデルチェンジを果たしたミドルクラスのプレミアムSUV。新モジュラープラットフォーム(MLB evo)を採用、ボディサイズを若干大きくしつつ(旧型比で全長+50mm)、車重を60kg軽減。燃費も11%改善させた ▲8年ぶりに2世代目へとモデルチェンジを果たしたミドルクラスのプレミアムSUV。新モジュラープラットフォーム(MLB evo)を採用、ボディサイズを若干大きくしつつ(旧型比で全長+50mm)、車重を60kg軽減。燃費も11%改善させた

SUVで”らしさ”を味わいたければやっぱり「5」以上

アウディにはベンツやビーエムにはない魅力がある。

プレミアムブランドとして個性的であることは当然で、デザインやテイストも含め、そこに”好き嫌い”が発生してこそのブランドだ。

もっとも、ベンツやビーエムに比べて、アウディの魅力はいまだに広くは認められていない。

モダンでクリーン、洗練された、などというイメージはあっても、具体性に欠ける。日本市場では、まだまだ発展途上。

しかも最近じゃ、アウディ風味が薄味な小さいモデルが人気だ。

しっかりとしたブランド味の定着したベンツやビーエムでさえ、薄味モデル人気で今後苦しめられる可能性があるというのに、アウディは大丈夫だろうか、などと余計な心配さえしてしまう。

流行りのコンパクトSUVもそうだ。Q2やQ3は確かにデザインも良く、価格も魅力的で、アウディを試すにはちょうどいい。

けれども、アウディらしい乗り味かというと、残念ながら薄い。SUVでアウディらしさをしっかりと知ってもらうためには、Q5以上に乗ってもらわなければいけない。

新型Q5は、現行A4世代の長所、アシ回りの軽快なさばきとしなやかな上下動の両立を実現している。つまり、乗れば乗るほどに味わいが深まる。

気軽に乗りたいのであればサラリとした付き合い方もできるし、じっくり向き合えば粘着質にも応えてくれる。

それこそ上級アウディに特有の魅力。

すべては乗り手の気持ち次第。情熱にも冷静にも対応する。Q5にはそれがある。

▲ACC(アダプティブクルーズコントロール)や衝突軽減システム(アウディプレセンスシティ)、アクティブレーンアシストを装備。右折時に対向車を監視、危険を判断すると自動でブレーキをかけるターンアシストも備わった ▲ACC(アダプティブクルーズコントロール)や衝突軽減システム(アウディプレセンスシティ)、アクティブレーンアシストを装備。右折時に対向車を監視、危険を判断すると自動でブレーキをかけるターンアシストも備わった
▲メーターやナビなどを統合表示するメーターパネル、アウディバーチャルコクピットはオプションに。ラゲージ容量は通常550Lから最大1550L ▲メーターやナビなどを統合表示するメーターパネル、アウディバーチャルコックピットはオプションに。ラゲージ容量は通常550Lから最大1550L
▲オプションでエアサスペンションも選択可能に。走行状況などに合わせて駆動系のセッティングを変更できるアウディドライブセレクトには、lift/offroadとallroadが用意されている ▲オプションでエアサスペンションも選択可能に。走行状況などに合わせて駆動系のセッティングを変更できるアウディドライブセレクトには、Lift/offroadとAllroadが用意されている
text/西川淳
photo/尾形和美

【SPECIFICATIONS】
■グレード:Q5 2.0TFSI quattro ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1984cc
■最高出力:185(252)/5000-6000[kW(ps)/rpm]
■最大トルク:370(37.7)/1600-4500[N・m(kg-m)/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:7DCT
■全長x全幅x全高:4680x1900x1665(mm) ■ホイールベース:2825mm
■車両価格:662万円