▲先行車両を自動で追尾してくれるトラフィックジャムアシストの備わった、ストップ&ゴー機能付きACCを用意。衝突回避軽減装備のアウディプレセンスシティなど安全装備も多数採用する ▲先行車両を自動で追尾してくれるトラフィックジャムアシストの備わった、ストップ&ゴー機能付きACCを用意。衝突回避軽減装備のアウディプレセンスシティなど安全装備も多数採用する

美しすぎるクーペの第二章

アウディ A5/S5クーペに誰もが期待するのは、まず何よりスタイリングの美しさだろう。新型は遠目には従来のフォルムをキープしているように見えるが、実はフロントフェイスはシングルフレームグリルがより低い位置に配置され、クワトロであることをアピールする。そして前後輪の辺りで盛り上がったフェンダーラインはさらに強調されるなど、より抑揚に富んだ仕上がりとなっているのだ。

正直、物凄くイメージが変わったわけではない。けれど、新型を見た後で現行型を見ると、とても古く感じられてしまう。そんな、いいところを突いた変身を遂げているのである。

パワートレインで注目したいのは、S5に搭載された新開発のV型6気筒3Lターボエンジンだ。高効率設計、359psという充実のパワーだけでなく「やはりマルチシリンダーは捨てられない」と思わせる精緻でスムーズなフィーリングが嬉しい。なお、このS5には2Lターボモデルに搭載されている7速Sトロニックではなく、8速ティプトロニックが組み合わされるが、こちらもマッチング、そしてフィーリングは上々で、気持ち良い走りを楽しめた。

優雅なスタイリングに、上質さ際立つ走りを得た新型A5/S5クーペは、「良いモノとは何か」を知っているオトナにこそ選んでほしい車と言える。決してハードルは低くはないが、だからこそ、その存在が憧れとなるのだ。
 

▲専用内外装装備でよりダイナミックなスタイルのS5クーペ。新開発V6ターボを搭載し、0-100km/h加速4.7秒に ▲専用内外装装備でよりダイナミックなスタイルのS5クーペ。新開発V6ターボを搭載し、0-100km/h加速4.7秒に
▲従来型より全長47mm、ホイールベース13mm拡大、全幅8mm小さくなり、よりスポーティな比率に。軽量化も図られ、従来型比最大マイナス60kgを実現した ▲従来型より全長47mm、ホイールベース13mm拡大、全幅8mm小さくなり、よりスポーティな比率に。軽量化も図られ、従来型比最大マイナス60kgを実現した
▲広くなった室内空間は、水平基調のデザインで広さ感を強調。TTクーペから採用のはじまったアウディバーチャルコックピットをオプション装備する。ラゲージ容量も従来型比+10Lの465Lとされた ▲広くなった室内空間は、水平基調のデザインで広さ感を強調。TTクーペから採用のはじまったアウディバーチャルコックピットをオプション装備する。ラゲージ容量も従来型比+10Lの465Lとされた

【SPECIFICATIONS】
■グレード:A5 2.0TFSI quattro ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1984cc
■最高出力:256/5000-6000[ps/rpm]
■最大トルク:370/1600-4500[n・m/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:7DCT
■全長x全幅x全高:4673x1846x1371(mm) ■ホイールベース:2764mm

text/島下泰久
photo/アウディ ジャパン