BMW 3シリーズツーリング▲昨年登場したBMW 320d xドライブ ツーリングMスポーツに試乗する機会を得た。自動車テクノロジーライター・松本英雄がその様子をレポートする

実はBMWの四輪駆動には長い歴史がある

BMWがワゴンモデルを“ツーリング”と銘打ったのは、1982年に発売された2代目のE30の3シリーズからだった。そして、E30からBMW初の四輪駆動モデルを投入した。

BMWのツーリングといえば、スタイリッシュでスポーティなワゴンかつFR。というイメージが付き物であるが、実は30年以上前から3シリーズには四輪駆動モデルが用意されていたのである。

今回試乗するモデルも、四輪駆動のツーリングモデル。xドライブシステムを搭載した“BMW 3シリーズツーリング 320d xドライブ ツーリングMスポーツ”である。

エンジンは2Lのディーゼルターボで、出力は190馬力だがトルクは40㎏・m超。十分すぎるトルクのユニットを搭載している。

これほどのパフォーマンスを発揮し、なおかつMスポーツモデルといっただけあって、さぞかしスポーティな走りをするだろう。

BMW 3シリーズツーリング
BMW 3シリーズツーリング

静かで強いボディに軽快なステアリングフィール

さっそく編集者と2人で試乗に出かけるとしよう。エンジンをかけ、まず気づいたのは静粛性の高さ。車内ではディーゼル独特の騒音は気にならない。

走行モードをコンフォートにして走り出す。

駐車場から広い道に出て加速する。改良されたターボチャージャーを搭載するディーゼルエンジンは力が強く、スムーズな立ち上がりを可能にしている。

BMW 3シリーズツーリング

キャビンと荷室に隔壁のないワゴンモデルは、セダンやクーペに比べると剛性面と静粛性の面で不利といわれる。

BMWは、それらを改善するよう工夫をしているのだろう。硬いサスペンションにも関わらずボディ剛性は負けていないし、嫌な音もしない。

ぐっと踏み込みさらに加速する。大きなトルクのモデルは、加速時にフロントの接地感が希薄になりがちだが、xドライブシステムが優秀なおかげて何事もなかったように加速する。

また、カーブを曲がっているときは、左右前後の荷重のかかり方で微妙にトルク配分を変えてくれる。スポーティなというよりも、安定性を高めている感じだ。

メーカーによっては強引に四輪駆動システムを介入させて、自然なハンドリングフィールに水を差すセッティングもあるが、320dのxドライブのフィーリングは軽快そのもの。

四輪駆動であっても、BMWが30年以上開発・研究してきた軽快さを感じ取れるモデルとなっている。

特にディーゼルモデル特有の瞬間的な加速力が、さらに軽快さを強く感じるポイントであろう。

BMW 3シリーズツーリング
BMW 3シリーズツーリング
BMW 3シリーズツーリング
文/松本英雄、写真/尾形和美

【試乗車 諸元・スペック表】
●320d xドライブ Mスポーツ ディーゼルターボ 4WD

型式 3DA-6L20 最小回転半径 5.7m
駆動方式 4WD 全長×全幅×全高 4.72m×1.83m×1.48m
ドア数 5 ホイールベース 2.85m
ミッション 8AT 前トレッド/後トレッド 1.59m/1.57m
AI-SHIFT - 室内(全長×全幅×全高) -m×-m×-m
4WS - 車両重量 1730kg
シート列数 2 最大積載量 -kg
乗車定員 5名 車両総重量 2005kg
ミッション位置 フロア 最低地上高 0.13m
マニュアルモード
標準色

アルピン・ホワイト

オプション色

ミネラル・ホワイトメタリック、ミネラル・グレーメタリック、ブラック・サファイア、ポルティマオ・ブルーメタリック、タンザナイト・ブルーメタリック、オキサイド・グレーメタリック、ドラバイト・グレーメタリック、シトリン・ブラックメタリック、ブリリアント・ホワイトメタリック、フローズン・ダーク・グレーメタリック

掲載コメント

※納車時期を2019年10月以降の予定としているため、車両価格(税込価格)は消費税10%が適用された金額を掲載しております

型式 3DA-6L20
駆動方式 4WD
ドア数 5
ミッション 8AT
AI-SHIFT -
4WS -
標準色 アルピン・ホワイト
オプション色 ミネラル・ホワイトメタリック、ミネラル・グレーメタリック、ブラック・サファイア、ポルティマオ・ブルーメタリック、タンザナイト・ブルーメタリック、オキサイド・グレーメタリック、ドラバイト・グレーメタリック、シトリン・ブラックメタリック、ブリリアント・ホワイトメタリック、フローズン・ダーク・グレーメタリック
シート列数 2
乗車定員 5名
ミッション
位置
フロア
マニュアル
モード
最小回転半径 5.7m
全長×全幅×
全高
4.72m×1.83m×1.48m
ホイール
ベース
2.85m
前トレッド/
後トレッド
1.59m/1.57m
室内(全長×全幅×全高) -m×-m×-m
車両重量 1730kg
最大積載量 -kg
車両総重量 2005kg
最低地上高 0.13m
掲載用コメント ※納車時期を2019年10月以降の予定としているため、車両価格(税込価格)は消費税10%が適用された金額を掲載しております
エンジン型式 B47D20B 環境対策エンジン -
種類 直列4気筒DOHC 使用燃料 軽油
過給器 ターボ 燃料タンク容量 59リットル
可変気筒装置 - 燃費(JC08モード) 18.2km/L
総排気量 1995cc 燃費(WLTCモード) 14.6km/L
└市街地:11.2km/L
└郊外:14.1km/L
└高速:17.2km/L
燃費基準達成 -
最高出力 190ps 最大トルク/回転数
n・m(kg・m)/rpm
400(40.8)/2500
エンジン型式 B47D20B
種類 直列4気筒DOHC
過給器 ターボ
可変気筒装置 -
総排気量 1995cc
最高出力 190ps
最大トルク/
回転数n・m(kg・m)/rpm
400(40.8)/2500
環境対策エンジン -
使用燃料 軽油
燃料タンク容量 59リットル
燃費(JC08モード) 18.2km/L
燃費(WLTCモード) 14.6km/L
└市街地:11.2km/L
└郊外: 14.1km/L
└高速: 17.2km/L
燃費基準達成 -
松本英雄(まつもとひでお)

自動車テクノロジーライター

松本英雄

自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。