スポーツランド菅生. ポルシェ ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区 代表取締役社長:七五三木 敏幸)は、KTRおよびエクセレンスインターナショナルと共にPorsche Team KTRとして参戦する2015年のスーパーGT GT300クラス第6戦(スポーツランド菅生)の予選において、トラブルにより予選出走せずという結果になりました。

好天に恵まれたスポーツランド菅生のパドックは全体に和やかな雰囲気に包まれていたが、カーナンバー33 Excellence Porscheのピットだけは予選を目前にして暗雲としたムードが漂っていた。金曜日のピット作業で判明したエンジンに火が入らないという状況が、解消の糸口さえ見つかっていなかったからだ。センサー、ハーネスの導通チェックはもとより、エンジン本体を一度換装して信号線の正常確認を行うなど夜を徹したメカニックの作業が行われる一方、チームの数名が片道500kmほど先にあるパーツ庫へ向けて二つ目のスペアパーツを入手すべく夜の東北道を南下するという全員の努力は続いていたが、予選が開始された瞬間もエンジンは目を覚ます兆候すら見せなかった。
他のマシーンが1分19秒台のラップタイムで鎬を削るQ1/Q2が終わる頃、ECU、スロットルボディなど二つ目、三つ目のスペアパーツがピットに届いた。コネクターの導通チェックをしていたメカニックがECUのカプラーに接触不良を発見したのは、その時であった。症状の原因が特定でき、信号異常が再現された時点でエンジンが完治することは確実となった。夕空が天を照らす17時35分、ついにエンジンは本来の咆哮を発した。
もちろん予選不通過となれば無条件に決勝出走はできないが、これまでの実績を認められたPorsche Team KTRの911GT3Rは、日曜日朝の再車検とフリー走行の状況により決勝出走を認められることになる。フリー走行の開始は9時00分に予定されているが、チームはすでに決勝中の戦略に照準を合わせている。
日曜日の決勝レースは14時スタート、81ラップで争われることになっている。

武田敏明チーム監督のコメント:
「私の経験の中でも今回のトラブルはかなり手を焼くタイプのものでした。デジタル化された現代のレーシングカーの信号は基本的には信頼性が高いのですが、一度トラブルに見舞われると原因を突き止めるのが困難な場合があります。今回は解決まで丸一日以上費やすことになってしまい、チーム関係者はもとよりファンの皆さん、スポンサー各位にご迷惑をおかけしてしまいました。ただ鈴鹿1000kmの後で行われたテストでマシーンの戦闘力は上がっていることが確認できていますので、最後尾からのスタートではありますが、明日はドライバーが充分に腕を発揮できる準備を整えます。」