限定750台! 超希少な先代ホンダ シビックタイプRの中古車は今、どうなっている?
2020/10/13
“ニュルブルクリンク、FF最速”の称号とともに日本上陸!
2015年9月30日、ホンダファンを歓喜させるニュースが駆け巡りました。
それは12月7日に、新型シビックタイプR(先代にあたる4代目)を発売するというもの。10月28日に開幕する東京モーターショー2015でシビックタイプRを展示することも合わせて発表されました。
ホンダは同日にティザーサイトを公開。多くの人がアクセスしたため、一時ページが閲覧しにくくなるほどでした。
この記事では、限定販売されたシビックタイプR(4代目)がどのようなものだったか、今、中古車相場はどうなっているかなどを見ていきましょう。
実はホンダは、2013年11月に、1L 3気筒、1.5L 4気筒、2L 4気筒という3種類のVTECターボエンジンを開発していたことを発表しました。このうち、280馬力以上の出力を発揮すると発表された2Lターボは、エンジンヘッドカバーが赤だったので、ファンは「新しいタイプRの登場か!」と期待を寄せました。
そして、このエンジンが2015年夏にイギリスで発売されたシビックタイプRに搭載されたのです。
先代シビックタイプR(FK2型)のベース車両は、欧州仕様のシビック5ドア。2015年3月には、ドイツにあるニュルブルクリンクサーキット北コースでタイムアタックを敢行。タイムは、当時のFF車最速となる7分50秒63をマークしています。
最高出力228kW (310ps)、最大トルク400N・mを発生するエンジンは、レッドーンが7000回転に設定された高回転型で、これを6MTで操ります。
エンジン内部の部品やトランスミッション、ボディは徹底的に軽量化されるなど、タイプRならではのこだわりが随所に見て取れます。
走行時は「+R(プラスアール)」スイッチを押すと、エンジン、アダプティブ・ダンパー・システム、VSA(車両挙動安定化制御システム)、EPSの制御がスポーティに変化します。その乗り心地はかなり硬めで、いかにもタイプRと言えるもの。
流通量は10台以下。新車価格より高い中古車も存在
そんな先代シビックタイプRは、イギリスで製造されていて、日本に輸入されるのはわずか750台のみ。センターコンソールにあるタイプRのバッジにはシリアルナンバーが刻印されています。
商談申し込みはWEBサイトで行い、予約期間はモーターショー開幕翌日の10月29日から11月23日。購入希望者が限定台数を上回った場合は抽選になるとアナウンスされました。
当然ですが、予約が殺到。その数は軽く10倍を超えたといわれていて、ホンダ関係者や車メディア関係者にも、手に入れることができない人がたくさんいました。つまり、歴代のシビックタイプRの中で、最も希少性の高いモデルがこのFK2型の先代モデルでした。
発売後には、新車価格428万円を大きく超えるプレミア相場の中古車も出回りました。筆者の記憶によれば、車両本体価格600万円を超えるものもあったはずです。
2020年10月8日現在、中古車の掲載台数は9台で、価格帯は350万~500万円。5年近く経過し、デビュー時の狂乱は落ち着いたものの、走行距離が1万km未満だと、現在でも新車価格以上で販売される中古車が多くなっています。
ボディカラーはタイプRの象徴であるチャンピオンシップホワイトが5台、クリスタルブラック・パールが4台でした。
価格は高騰しているが、まだ手に入るうちに行動するのが吉
シビックタイプRは、2017年に日本導入された現行型(FK8)にも設定され、40台弱の中古車が流通しています。
現行型タイプRは、今夏にマイナーチェンジを予定していましたが、コロナウイルス感染拡大により発売延期が発表され、10月9日の販売開始となりました。
新型がなかなか出ない影響からか、現行型の中古車に注目が集まり価格が高騰。現在相場が40万円以上上昇していて、500万円を超える中古車も出回っています。
これにつられる形で、先代タイプRも50万円以上相場が上昇しています。マイナーチェンジモデルが発売されたことで、相場がどう動くかは未知数ですが、仮に相場が元に戻ったとしても、今度は欲しい人が増え、手に入れるのが難しくなる可能性もあります。絶対に欲しい人はあえて相場が高いこの時期に探した方が良いといえます。
実際に掲載されている車両を見てみると、走行距離2万~5万km程度の個体が総額400万円前後で狙えます。ですが、1万km未満の低走行車の場合、総額500万円オーバーとプレミア化が進んでいる状態です。
FK2型タイプRは超希少車で、今後さらにその価値が高まる可能性も秘めています。購入後は、少しでも多く将来に残すつもりで大切に扱ってください。
▼検索条件
ホンダ シビックタイプR(4代目・FK2型)×全国
自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL
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