Q. 「今日買わないと売れてしまう」って嘘のセールストークでは?

店員に「今日買わないともうこの車は売れてしまう」と言われたけど、その後も全然売れる気配がありません。
これって嘘のセールストークだし、問題なのでは?

A.嘘であれば問題ですが、損害賠償請求には嘘を証明する必要があります

「この車は人気があるよ」程度ならばセールストークの範疇だと思いますが、「検討中の客がいて、明日にでも売れる」というような具体的な嘘は問題でしょう。

しかし車に欠陥がなければ不法行為とまでは言えず、損害賠償は請求できないと考えられます。また、損害賠償を請求するにしても、買い手側はセールストークが嘘だと証明する必要があり、現実的ではありません。

ただし、早く売りたい理由が「修復歴あり」などにあり、それを隠したまま「ほかに欲しい人がいる」とあおったり、価格の安さだけを伝えるなどした場合は、「不利益事実の不告知」となり「消費者契約法」に違反します。この場合は、契約の解除を申し立てることができるでしょう。

ここがポイント!

どんなセールストークで購入を促されたとしても、最終的に決断するのは自分自身です。しっかりと事実を確認して、納得した上で契約書に捺印しましょう。

■使える法律用語■

消費者契約法(しょうひしゃけいやくほう)
消費者の利益を守ろうとする法律で、消費者と事業者の間で結ぶすべての契約が対象。契約前に勧誘されているとき、事業者側に「嘘をいった」「都合の悪いことを隠した」などの不適切な行為があった場合、契約を取り消すことができる。