【福祉車両ニュース】車づくりへの想いが生んだ新型タントウェルカムシート
カテゴリー: 福祉車両 ニュース&トピックス
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2014/06/19
マイク眞木さんが夫役を演じるテレビCMでお馴染みのダイハツ タントウェルカムシート。CMでは、足を悪くしてからお出かけするのがおっくうになった夫に、妻が「私は、お父さんとまた海に行きたいな」と福祉車両をすすめるシーンが描かれています。このダイハツ タントの福祉車両、2014年1月~4月の平均月販台数約460台と人気を博しています(タントウェルカムシートとタントスローパーの合計)。
旧型よりも約17万円も価格が下がったタントウェルカムシートですが、開発を担当した特装車両室の太田吉彦室長によれば、実は30万円近いコスト削減を行っているそう。最廉価グレード「L」をベースに開発した旧型と違い、新型は装備の充実したグレードの「X」がベース車となっています。つまりグレードを上げた分も含めてのコスト削減を実現したというわけです。
「福祉施設などの法人利用の多い車いす仕様車と違って、このウェルカムシートの購入者は、ほとんどが個人の方です。やはり装備が充実している方がいいですよね。かといってその分値段が上がってしまっては手が届かなくなってしまいますから」と太田室長。
タントのそもそもの原点である「バリアフリー」というコンセプトも手伝って、ベース車のエンジニアと一丸となって福祉車両の開発に挑んだことが大きなコスト削減につながったといいます。
「スローパーは車椅子に乗る人を第一に考えた車ですが、ウェルカムシートは、CMのように杖を使う方から、車椅子が必要な方まで幅広く利用していただける車です。認知度の低いウェルカムシートを、もっとたくさんの人々に知ってほしかったのであのCMを作ったんです」と太田室長。
このCMで初めて回転&昇降シートを知ったという人もとても多いそうです。CMの最後に、夫が「一緒にいろんなとこ出かけるか」と妻に語りかけます。大切な家族との時間を、この車がもっと特別なものにしてくれるかもしれません。
■タントウェルカムシート
乗車定員/4名
リフト能力/100kg(シートを除く)
シート下降時最低着座面高さ/495mm
シートの車外飛び出し量/720mm
回転時足元スペース/330mm(助手席ドアのみ開放時)、470mm(ミラクルオープンドア開放時)