使い勝手と走行性能を両立したハッチバッククーペの上級版

「クーペ」と名づけられていますが、実際は旧型Cクラス(W203型)のハッチバック版ともいえる存在。それがメルセデス・ベンツCクラススポーツクーペです。ホイールベースはセダンやワゴンのサイズそのままに、ボディの前後が切り詰められています。

全長が短いことで得られた高剛性感と軽快感は、まさにクーペとしての卓越した走行性能と言えましょう。デザインもスポーティなイメージのフォルムで、特に前方や側方からの外観は軽快な2ドア車そのものです。

一方でこの車を選ぶと、使い勝手の良さも得られるのです。比較的広めの室内に、大型テールゲートが備えられたラゲージルームは、ハッチバックならではの快適性。後部座席は大人2人が無理なく乗れるうえ、シートが2:1の分割可倒式となっているので、荷物が多いときのラゲージスペースの拡大も楽々。つまりクーペとハッチバックの良いとこ取りができる、お得な車なのです。
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しかし新車販売時、スポーツクーペはなぜか日本で不人気でした。走行性能を求めるならセダンやCLKクラスを、使い勝手を追求するならワゴンを。そんな選び方をするユーザーが多かったためでしょう。良いとこ取りのはずが、帯に短したすきに長し…となってしまったのかもしれません。

それ故に、スポーツクーペは中古車市場においては穴場的な狙い目物件です。今回取り上げるC200コンプレッサーエボリューションは、新車時の車両本体価格が405万円。これを現在、中古車で購入するとなんと半額以下で手に入れられるのです。

2003年9月に登場した、C200コンプレッサー スポーツクーペ エボリューションは、Cクラススポーツクーペの中でも注目の存在。まずエンジンは、コンプレッサーと呼ばれるスーパーチャージャー付き1.8Lの直4DOHCエンジンを搭載。排気量が1.8Lなのに車名が「C200」なのは、エンジン性能が2L相当であるという意味合いです。実際に最高出力は163psと、同クラスの2Lエンジンと比べ、同等以上の能力を発揮します(ちなみに、ライバルのBMW E46型320iは前期型が150ps、後期型が170psでした)。

さらに魅力的なのが、通常のCクラススポーツクーペとはひと味違うスポーティな装備。17インチの7スポークアルミやクロームエグゾーストエンド、ステンレスタイプのアクセル&ブレーキペダルなどを標準装備しています。
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中古車物件選択時にぜひ確認しておきたいのは、後付けができないオプション装備。特に、通常より開口部が広いサンルーフ「パノラミックスライディングルーフ」は、電動サンシェードを装備するスグレモノです。後部座席を使用する機会があるのならば、開放感を担保するためにぜひ付いている物件を選びたいものです。

原稿執筆時の物件数は全国で7台。相場は高いものは200万円弱、最安値はなんと119万円でした。しかも走行距離は2.2万km、修復歴はありません。

小柄なボディで走行性能も使い勝手も抜群。そしてもちろん、メルセデス・ベンツならではのブランド力と安全性の高さも得られます。2007年まで新車販売されていた車としては、かなりお買い得な一台といえるでしょう。
気になった人は「Cクラススポーツクーペ エボリューション」と入れて探してみてください。ちょっと車名が長いので、コピー&ペーストしてくださいね。