作り手のこだわりが詰まったクルマ

かつて日本にも“作り手の想い”が込められたクルマがあったそして今、また“作り手の想い”によって新たな時代の幕が開いたもの作り大国日本を今一度思い出させてくれる4モデルをピックアップした
NISSAN GT-R
日産 GT-R(現行)
日産GT-R(現行)|日本車はステキだ!
GT-Rシリーズ第3世代のR35型。車名からスカイラインが消滅した独立車種だ。誰が運転しても速く安心なスパーカーを目指した、ハイパフォーマンスなモデル

icon_popup.gifカタログを見る  icon_popup.gif中古車相場表  icon_popup.gif中古車を探す
21世紀の“これぞ日本車”
未来に語り継がれる名車
日本車史上初めて、工場出荷そのままの状態で世界の超一流スポーツカーと互角に戦えるクルマである。ニュルオールドコースで7分30秒を切るということは、タイム計測自体の存在価値を危うくするほどのインパクトがあった。世界の若者に支持される日本の最新文化と、定評のある日本の最先端技術応用力とが結実した、21世紀の“これぞ日本車”。レクサスLS600hと並んで、20世紀的なドライブの価値感を根底から覆した点も、今後語り継がれるだろう。



TOYOTA CENTURY
トヨタ センチュリー(現行)
トヨタセンチュリー(現行)|日本車はステキだ!
ショーファードリブンカーとして比類なき地位を確立したVIPカー。トヨタが60年にわたって築いてきた匠の技と先進技術が余すところなく注ぎ込まれている。神威(かむい)などボディカラー名も日本的だ

icon_popup.gifカタログを見る  icon_popup.gif中古車相場表  icon_popup.gif中古車を探す
日本のVIPの足を支えた続けた
これぞ職人魂の塊
ハイブリッドであるレクサスLS600hへの法人需要移行が甚だしく、今は細々と生産されるのみのセンチュリー。しかし、その中に込められたクルマ作りへの職人魂は永遠の物語になるだろう。プレスや溶接のテクニック、塗装技術、ウルトラシルキーなV12エンジンなど、世界に通用する高級車テクノロジーが、実はふんだんに盛り込まれたクルマなのだ。決して喧伝することなく、静々とただVIPを送迎するために作り出される。その姿も極めて日本的だ。



HONDA ODYSSEY
ホンダ オデッセイ(初代)
ホンダオデッセイ(初代)|日本車はステキだ!
1994年発売。ワンボックスカーの広さとセダンの走行性能を併せ持ったミニバンとして大ヒット。3列目シートの床下収納が特徴。現行型は3代目だが年末にFMCの噂も

icon_popup.gifカタログを見る  icon_popup.gif中古車相場表  icon_popup.gif中古車を探す
逆転の発想から生まれた
ミニバン文化のシンボル
ミニバン消極派だったホンダの一大転機となった初代オデッセイ。アコードのコンポーネンツをベースに、その“低い生産ライン”を使うという理由から生まれた“背の低いミニバン”は、逆転の発想(たとえ結果論であっても)を勇気づける最良の結果をもたらした。1990年代のホンダの救世主であるし、また乗用車ライクなミニバンという新たなカテゴリーを生み出したという点でも評価に値する。咲き乱れるミニバン文化の日本的シンボルというべき一台だ。



SUBARU LEGACY
スバル レガシィツーリングワゴン(初代)
レガシィツーリングワゴン(初代)|日本車はステキだ!
初代途中から加わったスポーティグレードのGTで人気を決定づけた。初代は少ないが、2代目は10万~60万円、3代目は10万~180万円、現行型は90万~360万円となる

icon_popup.gifカタログを見る  icon_popup.gif中古車相場表  icon_popup.gif中古車を探す
日本のワゴンイメージを
大きく変えた功労車
商用車を想起させるバン型は売れない。そんな定説を吹き飛ばしたのが初代レガシィツーリングワゴンである。スバル独自の水平対向エンジンと4WDシステムが生み出すスポーツグレードの存在がワゴンイメージを大きく変えた。もっとも、レガシィのイメージがあまりに強すぎたためか、逆に他のワゴンが日本市場において根づかないというハメに。それゆえ、初代から現行4代目に至るまで実直に進化を果たすレガシィブランドには、素直に敬意を表したい。
Report/西川 淳
※この記事は、カーセンサー関東版14号(7月3日発売)の特集をWEB用に再構成したものです