日産 ルークス ▲現行よりも丸みを帯びそうな次期ルークスにはピクセル状のランプが与えられて最新の日産顔が作り出されるだろう。引き続きハイウェイスターが中心に据えられる

※当記事はムックハウス社の発行する雑誌「マガジンX」編集部より寄稿いただたものです。内容は雑誌の内容をWEB用に一部再編成しています。マガジンXの詳細は記事末のリンクをご確認ください

先に登場したデイズを差し置いて

軽自動車マーケットでシェア争いに挑んでいる日産アンド三菱連合が年内に新型車をリリースする。登場から6年が経過したデイズが一新されるのかと思いきや需要の多い大空間ワゴンが先になるようだ。

日産は2025年3月26日に投入を予定している新型車を予告した。16年ぶりのエルグランドの一新に世間の注目があつまったがその前に2025年度内に軽自動車の新モデルの投入も予告された。

次期デイズではないかと予測されたが情報収集した結果、マーケットでのシェアが大きい大空間ワゴンすなわちルークスの世代交代であることをつかんだ。

現行デイズは2019年、現行ルークスは20年にそれぞれ発売されたため、本来ならデイズが先に生まれ変わると思われる。

どうやらホンダ N-BOXやスズキ スペーシア、ダイハツ タントといった強豪そろいの市場で商品力と存在感を高めることが急務と判断されたようだ。

言い方を換えれば全高1650mm級の軽自動車はマーケットシェアがシュリンクしていて先行度は低いのだろう。現に現行スズキ ワゴンRは登場から丸8年が経過している。

日産 ルークス▲車名がデイズルークスからルークスに戻されプロパイロットや軽自動車初の前方衝突予測警報が採用された現行モデル。運転席エアバッグが最適に展開しないトラブルが2021年末に発覚し2ヵ月間ほど生産を中断

次期ルークス、果たして電動化は

次期ルークスはどんな車に仕立てられるのか。シャシーとパワートレインは現行モデルで刷新されたため、次回の世代交代では部分的なブラッシュアップを経て流用される公算が大きい。

電動化はどうか。現行モデルはマイルドHEV化されているがさらなる一歩を踏み出せるのか。

まず、日産といえばe-POWERだがただでさえ軽自動車のフロントノーズはぎっしり詰まっている。ここに発電用エンジンと駆動用のモーターを組み込むのは至難の業だろう。

サクラで先鞭をつけた日産。まだ完全電動化の方が現実味はあるがすでにスライドドアのレールが存在する床下にリチウムイオン電池を押し込むことができるのだろうか。

押し込めたとしても全面投影面積が大きく空力特性と車重の面で不利な大空間ワゴンでは航続距離の確保が難しい。市場のニーズを考えるとまだBEVの投入は時期尚早かもしれない。

次期ルークスだが日産と三菱の合弁会社であるNMKVが企画し日産が主導権を握って開発されている。デビューは2025年秋である公算が大きい。

※2025年5月26日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2025年10月
■全長×全幅×全高:3395×1475×1780(mm)
■搭載エンジン:660cc 直3
 

文/マガジンX編集部
写真/マガジンX編集部、日産自動車