ランドクルーザーSe、開発は好調? 電気自動車のランクルをはじめ4つの派生車が同時開発中なトヨタのBEV戦略
カテゴリー: クルマ
タグ: トヨタ / ランドクルーザー / ニューモデルスクープ!
2024/06/03
※当記事はムックハウス社の発行する雑誌「マガジンX」編集部より寄稿いただたものです。内容は雑誌の内容をWEB用に一部再編成しています。マガジンXの詳細は記事末のリンクをご確認ください
モノコック構造のランクルBEV
BEVのデパートをめざしてトヨタ社内で開発されていたコンパクト2BOXに続き、次期スープラのBEV化も凍結されBEV開発で苦戦しているトヨタ。そんな中、開発が順調に進んでいるBEVも存在する。
そのひとつが、2023年のジャパンモビリティショーでお披露目された(でも、メインステージの裏手に置かれていてあまり注目されなかった)ランドクルーザーSeだ。
同車はランクルファミリーの一員でありながらモノコック構造の車体と3列シートを有し7人乗りに仕立てられる。
堂々たる体躯を誇るランドクルーザーSe
市販時の寸法は全長5150mm、全幅1990mm、全高1710mm、ホイールベースは3050mmで、ランクル300をしのぐシリーズ最大級のボディが与えられる。
国内の道路環境を加味すると持て余しそうなサイズなので海外マーケットがメインに据えられているのかもしれない。
走破性は歴代ランクルより劣る反面、BEVならではの高い静粛性と優れた瞬発力を身につけることは想像に難くない。
派生モデルも同時開発中? 2030年までに電動化か
トヨタは複数の電動SUV投入を計画しており、ランクルSeとは内外装デザインおよびボディ寸法が異なる車も存在する。その中には普及版、レクサス版、スバル版も含まれている模様。
普及版にはハイランダーの名称を受け継がせる案もあるため、2019年に登場した現行モデルが最後のエンジン車として販売された後、2020年代後半に登場する5代目はBEVに転身するかもしれない。
ちなみに、2023年夏に全長5m超のグランドハイランダーが投入されたが、より大きな車に生まれ変わるための布石か!? と推察するのは深読みしすぎだろうか。
同様にレクサス版はTX、スバル版はアセントのポジションをそれぞれ引き継ぐことが考えられる。
このように電動SUV群は3列シート車の次世代版と捉えることもできそうだが、ここにきてBEV一辺倒の潮流に変化がみられるため、商品戦略を担うチームは難しい決断を迫られそうだ。
トヨタは2030年に年間350万台のBEV販売をめざしている。立て続けに発表して一気に需要を取り込む強みはトヨタならではと言えそうだ。
※2024年4月25日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません
【諸元・スペック】
■予想発表時期:2026年8月
■全長×全幅×全高:5150×1990×1710(mm)
■搭載エンジン:電気モーター