【マンガ】ホンダ シビック(現行型)ってどんな車? 詳しく解説【人気車ゼミ】
2022/04/03
講師紹介
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
マンガ家
田代哲也
マンガ家・イラストレーター。1987年『週刊少年ジャンプ・サマースペシャル』(集英社)でデビュー。少年マンガ誌、青年マンガ誌、スポーツ雑誌などジャンルを問わず執筆。絵本『田んぼの昆虫たんけん隊』『水泳大好き!トラ』(星の環会)。2004年より東放学園高等専修学校、東放学園映画専門学校で講師を務める。スズキの車を5台乗り継ぎ、現在の愛車はエスクード。
重要ワード(マンガ内※)解説
1972年に登場した第1世代は都市交通に適したベーシックカーとして開発された。この時期に世界的に排ガス規制が厳しくなり、中でもアメリカのマスキー法はクリア不可能とまでいわれた。しかし、ホンダはシビックに搭載したCVCCエンジンでこの規制をクリアした。
シビックはこれまでハッチバックの他にも4ドアセダン、5ドアバン、トールワゴンタイプのシャトル(写真下)などさまざまなボディタイプを発売。キャラクターも時代のニーズに合わせて変化させている。レーシングスペックのタイプRは1997年に初めて設定された。
タイプRが登場する以前からシビックにはスポーツグレードが用意された。1991年9月に登場したEG型に設定されたSiRとSiR IIに搭載される1.6L DOHC VTECは、NAエンジンでリッター100馬力を超える最高出力170psを達成。当時の若者から絶大な支持を得た。
現行型シビックはフロントにエアロパーツを付けるのではなく、フロントバンパーコーナーをサイドに風を流しやすい形状にして乱流を低減。床下は大型アンダーカバーで覆って空気が流れやすい形状にした。他にもボディ全体でさまざまな空力対策が施されている。
メーター横から助手席のドア部分まで一直線にハニカムパターンのパンチングメタルパネルを設置。シンプルなインテリアデザインの中に立体的な造形が加わることで高級感あるデザインを実現した。エアコンの風向き調節はハニカムメッシュから出ているノブで行う。
オートエアコンが主流の現在、車内には常にエアコンの風が吹き出ている。乾燥などの理由でこの風を嫌がる人も多い。シビックのハニカム形状のエアコンは吹き出し口の角度を調整して風を頭上に向けて出し、直接体に当たらず頭上から降りてくるようにしている。
先代シビックのインテリアは立体的な造形が特徴だったが、現行型は水平基調の落ち着いた雰囲気に変更された。ダッシュボードには自然な曲線が与えられている。窓への映り込みやインパネに落ちるAピラーの影にまでこだわり、クリーンなイメージが作り上げられた。
搭載される1.5L VTECターボは2.4Lエンジンに匹敵するトルクを低回転で発生する。これによりアクセルを強く踏み込まなくてもスムーズに加速してくれるためマイルドな乗り味を楽しめるように。
MTモデルの中にはレバー操作の動きが大きく、シフトチェンジに時間がかかるものもある。シビックは先代よりもシフトストロークを5mm短縮したことで、手首の動きだけで小気味よくシフトチェンジできる、スポーティなショートストロークのMTになっている。
シビックのCVTはアクセルを強く踏み込んだときに多段ATのように段階的にシフトアップし滑らかに加速するよう制御されている。エンジンの回転数だけが上がり、加速がついていかないといったよくある不快感がないのが特徴。MTとCVTは同価格。