トヨタ ランドクルーザー ▲ランクル300から追加設定されるGRスポーツ。TOYOTAの切り文字がグリルに与えられ、ブラックアウト処理されるバンパー下部とホイールアーチモールによって、他グレードをしのぐ力強さが与えられる

誕生70周年に合わせて登場するランクル300

ランドクルーザー300が、ワールドプレミアでベールを脱いだ。初代誕生70周年に合わせて世代交代をするかっこうだ。

「どこへでも行き、生きて帰ってこられる車」の使命を受け継ぐ300系は、走破性を維持するためボディ寸法やホイールベース、アプローチおよびディパーチャーアングルを200系と同じに設定。

5.9mの最小回転半径も変わらない見通しだ。余談ながら2850mmのホイールベースは、1989年デビューの80系から変わっていない。

トヨタ ランドクルーザー▲ノーマルモデルの画像。平たいルーバーが並ぶグリルを支えるかのように設けられるU字型のエアインテークが目をひく。ホイールアーチには、別体モールを連想させるプレスラインが設けられる
トヨタ ランドクルーザー▲快適な空間に仕立てられたキャビン。中核の「VX」より上のグレードには、ベンチレーション機能付き本革シートが備わる。7人乗りはガソリン車のみに設定される

最新の技術がてんこ盛り

シャシーは、フレーム構造のまま刷新された。世界初の溶接技術も取り入れられて200㎏の軽量化が図られている。また、高い走破性を実現すべく前後スタビライザーが電子制御される世界初の「E-KDSS」が採用された。

障害物が直感的に把握できる「3Dマルチテレインモニター」、路面状況に応じて自動的にモードが切り替わる「マルチテレインセレクト」、後輪に加えて前輪にも電動デフロックが設定される点も見逃せない。

パワートレインは、最高出力415ps/最大トルク650N・mを発生する3.5Lガソリンターボと、同309ps/700N・mを発生する3.3Lディーゼルターボの2種類。ともに10速ATが組み合わされる。

排気量は現行200系より縮小されるが、燃費だけでなく性能も向上するのは朗報だ。気筒数が減らされてエンジンがコンパクトになり、フロントヘビーの挙動が改善される。
 

トヨタ ランドクルーザー▲ランドクルーザー300の車両型式。マガジンX編集部予想
トヨタ ランドクルーザー▲ランドクルーザー300のグレード別装備およびオプション設定。マガジンX編集部予想

GRスポーツに人気の予感

ワールドプレミアで明らかになったように、フロントグリルにTOYOTAの切り文字が配されて、他グレードとの違いが演出されるモデルが「GRスポーツ」だ。

前後輪デフロックと前述の「E-KDSS」が標準装備される「GRスポーツ」が、シリーズ中トップの走破性を身につけることは想像に難くない。

※2021年7月21日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2021年8月
■全長×全幅×全高:4950×1980×1870(mm)
■搭載エンジン:3.3L V6ディーゼルターボ 他
 

text/マガジンX編集部
photo/トヨタ