ダイハツ ムーヴキャンバス ▲もし、キャンバスのコンセプトを踏襲したままムーヴ派生車がモデルチェンジされたらこんな姿で現れるかもしれない。DNGA世代の新しいプラットフォームが用いられることは想像に難くない

良品廉価からの脱却か

今後も環境対応の一環として、燃費向上は欠かせない。これまで電動化技術に消極的だったダイハツが採用へと舵を切るようだ。

同社はこれまで「良品廉価」をキーワードに掲げて、消費者の金銭的な負担が増える技術は避けてきた。

過去の会見で役員が「電動デバイスに頼ると価格が上がってしまう」「低価格で優れた燃費を実現していきたい」と語っている。

軽自動車のハイブリッド化に二の足を踏む姿勢を示していた。

しかし、車業界のトレンドにもなっているCASE(コネクティッド、自動運転、シェア、電動化)関連の取り組みは避けて通れなかったようで、電動化技術を市販車に起用する決断に至ったようだ。

開発されているテクノロジーは、「eスマートハイブリッド」と命名されている。

このことから準備されているのは、ISG(スターター兼ジェネレーター)のようなマイルドハイブリッドではないか? と予想される。

ダイハツ ムーヴキャンバス▲ムーヴの派生車として両側スライドドアを売りに掲げて登場したキャンバス。ファミリー色の強いタントと差別化を図るべく女性を意識した柔らかいデザインと、パステル調のボディカラーがセールスポイント

「eスマートハイブリッド」搭載車はなにか

では、この「eスマートハイブリッド」が用いられる車とは。スクープ班は次期ムーヴではないか? とにらんでいる。

同社は、車づくりの方針を見直してDNGAを打ち立て、タント(2019年7月デビュー)、ロッキー(同11月デビュー)、タフト(2020年6月デビュー)の3車種をリリースしてきた。

これらに続く第4弾は、次期ムーヴの可能性が高く、約1年後の2021年冬に発売される公算が大きい。

キャラクターが変異してきたムーヴ派生車

前後ヒンジドアのムーヴ標準車とスライドドアが自慢のムーヴキャンバスは、販売構成比がほぼ半々で拮抗している。次期モデルも両タイプが設定されるのか。

営業部門からもキャンバスの継続要望が湧き出ることは間違いない。ここでは、仮にキャンバスがモデルチェンジで生まれ変わった場合を想定した予想イラストを掲載する。

ムーヴの派生車を振り返ると3代目がベースだったラテ、カクカクシカジカでお馴染みのコンテ、そして現在のキャンバスといった具合に、その都度まったく違うテイストとキャラクターのモデルが生み出されてきた。

この法則に基づくと、次の派生車はキャンバスとは路線が異なる可能性もある。いずれにしてもダイハツには、DNGAを推し進めてトヨタグループの中でキラリと光る存在であり続けてほしい。

※2020年12月18日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2021年12月
■全長×全幅×全高:3395×1475×1650(mm)
■搭載エンジン:660cc 直3

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、ダイハツ