ジープ ラングラーを2台所有するテリー伊藤が、カスタムの魅力を語る!
2020/09/26
若い人たちが求めているのは、最新技術ではない?
~語り:テリー伊藤~
リーバイス、ハーレーダビッドソン、コンバース、コカ・コーラ……。アメリカを象徴するこれらのブランドは、アメリカのカルチャーそのものでもあります。
ジープ、その中でもラングラーは僕にとってアメリカの象徴のひとつ。古き良きアメリカを感じさせるもののひとつです。
今は世界中のSUVが中国や東南アジアという巨大なマーケットを見ているから、デザインは違ってもどこか似た雰囲気が漂います。
しかし、ラングラーからはその匂いが一切しない。
理由は丸型のライトやセブンスロットルグリルなど、CJから脈々と続く伝統を守り続けているからに他なりません。
もちろん、長い歴史の中で伝統に縛られるが故の苦労もあったでしょう。
でも、そこを乗り越えたからこそたどり着いた境地。ラングラーは奇跡の車です。
トヨタ RAV4がイヤーカーに輝いた、日本カー・オブ・ザ・イヤー2019-2020。僕は最新型のラングラーに10点満点を投じました。ラングラーに満点を投じた選考委員は僕ともう1人だけ。僕の採点は世間からは冷ややかに見られていると感じました。
新しい技術を搭載した車がたくさんエントリーされている中、ラングラーには目新しい技術があるわけでもない。
じゃあなぜ僕はラングラーに満点を投じたのか。それは今、若者から一番愛されているモデルだと思うからです。
事実、車を所有する人の高齢化が言われる世の中で、ラングラーは若者から圧倒的な支持を集めています。若者の車離れなんて言葉もありますが、実は乗りたいと思える車が少なくなっているのではないでしょうか。
テリー伊藤ならこう乗る!
今回出合ったラングラーは、ハードトップが外されて幌が付けられていました。お店には前オーナーが思い思いにカスタムした計7台のラングラーが並んでいます。
これこそがラングラーのもうひとつの魅力です。
最近は市販段階でデザインが完成されていて、後でカスタムする余地のない車が増えました。
みなさんは女性のこんな言葉を聞いたことがありませんか?
「私の彼氏、ダサいのよ。だから私が洋服を選んであげないとダメなのよね」
男も女も、完璧すぎて付き合う人が手の施しようがないとどこか疲れてしまうもの。
これは車も同じです。隙があるものは、そこをどうやって埋めようと考えて楽しめる。納車されるまで新車ならオプションパーツのカタログ、中古車なら専門誌をワクワクした気分で眺めるのは至福の時間です。
このラングラーについている幌は純正品ではなく、アメリカのカスタムショップが作ったもののようですね。ボディの色とマッチしていい雰囲気ですね。しかし、前オーナーはあの大きなハードトップをどこに置いていたのでしょうか。とても気になります。
シートの色もいい感じです。ボディ同色のグリルを黒にするとオリジナルとは全然違う雰囲気になりますね。
ボンネットを留めるゴムは焼けて白くなっていますが、これはどうしようもない。気になるなら後で交換すればいいですが、またすぐ白くなってしまうでしょう。
実は現在、僕は先代のラングラーを2台所有しているんですよ。もともと別荘で乗るために1台持っていたのですが、半年ほど前にカーセンサーで黄色いラングラーを見つけてお店に見に行ったらとてもキレイだったので、FJクルーザーを手放して買ってしまいました。
僕のYouTubeチャンネルのコメント欄には「テリーはすぐに車を手放すから本当は車好きじゃないだろう。お前には愛がないんだ!」というコメントがしょっちゅう書かれます。
ごもっともです。返す言葉もない。
「お前は1人の女、1台の車を愛し続けられないのか!」と言われるのですが、僕はすべての女性、すべての車を愛しているのです。だから許してください。
僕は最新のラングラーよりも、ひとつ前のラングラーの方が好きです。なぜなら、走っているとラダーフレーム特有の振動がハンドルに伝わってくるから。最新のラングラーはこのあたりがうまく処理されてしまったんですよね。
それと、最新のラングラーはオーバーフェンダーにウインカーなどが入りましたが、僕はライトの下にウインカーがある先代のルックスの方が好みです。
僕くらいの年になると、ラングラーに乗るのは一苦労ですよ。鎌倉は道が狭いから一回で曲がれない場所がたくさんあります。
これだけ大きな車を切り返しするのは大変。なかなかスーッと楽に走ることができません。
ラングラーを乗りこなすには体力が必要ですが、そこが良さでもあります。これが嫌なら普通の車を選ぶべきでしょう。
不便も楽しむ気持ちこそが長くラングラーを愛する秘訣です!
ジープ ラングラー
軍用モデルであるウィリスジープの民生車であるCJジープを祖にもつラングラー。1987年に登場した初代は角形ライトで、幌タイプとハードトップをラインナップ。1996年登場の2代目から丸目に原点回帰。また、サスペンションがリーフリジットからコイル式に変更された。今回取材したのは2007年に登場した3代目で、ラングラーシリーズで初となる5ドアがラインナップに加わった。ラングラーは2018年11月に4代目へとフルモデルチェンジ。オンロードでの乗り味が飛躍的に良くなっている。
▼検索条件
ジープ ラングラー(3代目)×全国演出家
テリー伊藤
1949年12月27日生まれ。東京都中央区築地出身。これまで数々のテレビ番組やCMの演出を手掛ける。現在『爆報!THE フライデー』(TBS系/毎週金曜19:00~)、『サンデー・ジャポン』(TBS系/毎週日曜9:54~)に出演中。新著『老後論~この期に及んでまだ幸せになりたいか?』(竹書房)が発売中。You Tubeチャンネル『テリー伊藤のお笑いバックドロップ』を開設!
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