【福祉車両】日産 セレナ チェアキャブ スロープタイプ|車いす仕様車で唯一のハイブリッドモデル。明るい広々室内が魅力
2019/11/07
日産 セレナ チェアキャブ スロープタイプ
車いすを利用する家族の送り迎えや、一緒に出かける際に便利なのが、5ナンバーサイズ・ミニバンの車いす仕様車だ。広々としていて、リクライニング機能のある大きなサイズの車いすも乗せられ、5ナンバーサイズだから取り回しもしやすい。
日産 セレナの車いす仕様車の場合、マイルドハイブリッド(日産の名称では「スマートシンプルハイブリッド」)か、e-POWERモデルとなるのが特徴だ。他社には、ハイブリッドモデルの車いす仕様車がない(2019年11月現在)。そのため、燃費も他車と比べて期待できる。
また、セレナの車いす仕様車「チェアキャブ スロープタイプ」は、下記のように乗車定員のバリエーションが豊富。そのため、使い方に合わせて選ぶことができる。
・車いす1名セカンド仕様/6名+車いす1名乗車、または3名+ストレッチャー
・車いす2名仕様/3名+車いす2名乗車、または6名+車いす1名乗車、または3名+ストレッチャー
・車いす1名サード仕様/5名+車いす1名乗車、または8名乗車
・車いす1名送迎用/5名+車いす1名乗車、または8名乗車
車いすの人が乗る際は、バックドアからスロープを使うのだが、その際に車体後部を下げてスロープ角度を緩やかにできる。また、電動ウインチも使えるので、大きくて重い車いすで乗る場合も安心だ。
床には、オプションで木目調フロアマットを敷くこともできる。これなら標準のカーペットと比べて汚れを拭き取りやすい。明るい色調にしたのは、「移動中も快適に過ごしてほしい」という思いからだそうだ。
2列目に車いすの人が乗る際に使用する電動ウインチは、2列目の床ではなく助手席シート下に収めた。これは、少しでも車いすを運転席に近づけて乗りたいというユーザーの声から工夫されたという。
確かに、床にあるよりも車いすを運転席近くに寄せられるため、ドライバーが車いすの人とコミュニケーションが取りやすい。
「車いす1名セカンド仕様」車と「車いす2名仕様」車の場合、2列目に車いすの人が乗ったままでも他の人が3列目シートに座ることができる。
実は、2列目の車いす乗車位置の隣のシートは、通常のシートより少し座面幅の狭い専用シートとなっている。そのため車いすが乗車していても、3列目への通路幅が確保されるので、3列目の乗り降りがスムーズだ。
この2列目の専用シートは背もたれを倒してフルフラットにし、3列目シートとつなげることで、ここに横になることもできる。これもユーザーの声を反映した機能だ。
3列目に車いすが乗車する場合は、3列目シートを折り畳んで左右に跳ね上げる。折り畳む際は、背もたれを倒して座面のフックを引っ張れば力をかけなくても跳ね上がるので、簡単に仕舞うことができる。
さらに、セレナは3列目シートを仕舞っても3列目用の窓をほとんど隠さないため、車いすの人も移動中に外の景色を眺めやすい。これなら酔いにくいだろうし、光が差し込むので車内も明るい。
「車いす2名仕様」車の場合は、2列目と3列目用にそれぞれ電動ウインチが備わるが、電動ウインチのベルトや車いすを固定するベルトなども、2列目用/3列目用で色分けされている。これなら使用する際に「どのベルトだっけ?」と迷うことはないだろう。
これ1台で、車いすの人の病院などへの送迎だけでなく、家族みんなで出かけたり、日頃の買い物にも使いやすい。燃費も期待できるので、ぜひ検討してみてはいかがだろうか。
ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はルノーのアヴァンタイムと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。
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