▲高級感ただようこの世界観が、もしも割安で手に入るとしたら…? 写真は現行BMW3シリーズ ▲高級感ただようこの世界観が、もしも割安で手に入るとしたら…? 写真は現行BMW3シリーズ

取得税&重量税の関係でクリーンディーゼルの未使用車が増加中

4月半ばですが、この4月は「クリーンディーゼルエンジン搭載輸入車」の超高年式モデルをかなりお手頃なプライスで狙うチャンスです。

というのも、ご存じのとおり先月は2014年度の年度末にあたる3月。そのため輸入車の各ディーラーは結構な台数の自社登録を行った模様です。期末までの目標販売台数をクリアするとインポーターから「販売報奨金」が支払われますから、ディーラーは目標台数をクリアするために、在庫車を自社名義でとりあえず登録してしまうことが多いんですね。それが登録後、カーセンサーnetに「登録済未使用車」として掲載されるわけです。

登録済未使用車は“ほぼ新車”と言えるようなコンディションでありながら、非常にオトクな場合が多いのが魅力。まあ新車と違ってボディカラーや装備内容を自分で好きなように選ぶことはできないのですが、4月は未使用車の数がかなり増えますので、色も装備もある程度は「選ぶ」ことができるはずです。

で、情報によると様々なディーラーが様々なモデルを3月中に自社登録したようですが、特に目立ったのがクリーンディーゼルエンジン搭載車です。

▲ディーゼルエンジンに対する悪いイメージは完全に過去のもので、今や高効率なクリーンディーゼルエンジンを搭載するモデルはある意味憧れの対象にもなっている。写真はBMWのディーゼルターボエンジン ▲ディーゼルエンジンに対する悪いイメージは完全に過去のもので、今や高効率なクリーンディーゼルエンジンを搭載するモデルはある意味憧れの対象にもなっている。写真はBMWのディーゼルターボエンジン

その理由は、現在の自動車税制ではクリーンディーゼル車は取得税と重量税が免除となるため、自社登録におけるディーラーの金銭的負担が比較的少ないんですね。ガソリンエンジン車だと自社登録するにしても当然取得税と重量税は収めなければなりませんので、ディーラーからするとそれが結構なコスト負担になります。が、クリーンディーゼル車であればその負担がありませんので、ある意味、気軽に(?)年度末の自社登録を行うことができたわけです。

そのため、冒頭で申し上げたとおり、この4月はクリーンディーゼル輸入車の登録済未使用車が増加。数が増えると必然的に相場は下降傾向になりますので、ただでさえ安い未使用車がさらに安くなる……という構図です。

実際の市場を見てみますと、3月26日の時点でカーンセンサーnetに掲載されていた輸入車の登録済み未使用車は572台で、そのうち22台がクリーンディーゼル車でした。しかし4月13日現在、輸入車の登録済み未使用車は945台まで増加し、それと同時にクリーンディーゼルの未使用車も57台まで増加しています。これはもうチャンスというほかないでしょう。

▲トルクフルかつクリーンな最新ディーゼルエンジンを搭載するBMW320d ▲トルクフルかつクリーンな最新ディーゼルエンジンを搭載するBMW320d
▲こちらはミニ クロスオーバーのクーパーSD。経済的なだけではなく、かなりパンチの利いた走りも披露 ▲こちらはミニ クロスオーバーのクーパーSD。経済的なだけではなく、かなりパンチの利いた走りも披露

もちろん「未使用車が増加して安くなった」といっても、クリーンディーゼル輸入車というのはそもそも結構な高額商品ですので、絶対額はそこそこ高いです。具体的には、新車時車両価格で551万円である現行BMW320d Mスポーツならおおむね390万円前後で、新車時車両価格が387万円のミニ クロスオーバー クーパーSDなら330万円前後で、登録済未使用車を見つけることができます。決して「格安」とはいえないプライスですね。

しかし、新車価格(+オプション代金)よりもお手頃であることは間違いありません。もちろん、あまり走行していないとはいえ中古車ですので新車とは一概に比べられません。しかし、数十万円から100万円以上リーズナブルな価格になる場合もあります。

「まっさらなド新車」であることにさほどの価値を置かないのであれば、この4月は活きの良い超最新クリーンディーゼル輸入車を低価格で狙う絶好のタイミングといえるでしょう。ここ1年ほどの間に登場したニューモデルが気になっていた人は、新車も悪くないですが、ぜひ「登録済未使用車」にもご注目ください。

text/谷山 雪