▲ミニバンユーザーは家族持ちが多く、子供、ペットが汚す機会も多い? ▲ミニバンユーザーは家族持ちが多く、子供、ペットが汚す機会も多い?

ユーザーのことを考えて設定される装備やオプション

「装備」と聞くと皆さまは、何を思い浮かべますか? メーカーオプションだとサンルーフ、本革シート、カーナビなど、ディーラーオプションだとフロアマット、シートカバーなどでしょうか?

最近では、いろいろと便利なものが設定されていますが、中にはユニークなものがあります。例えば、北米仕様のホンダ オデッセイのツーリングエリートという最上級モデルに標準装備されたHondaVacと呼ばれる……掃除機! 斬新ですね。荷室の内張りに収納されていて、ホースは運転席まで伸び(4倍に伸縮)、ホース先の吸い込み口のアタッチメントも複数用意されています。

ミニバンユーザーは家族持ちが多く、「子供やペットが汚す機会も多いであろう」との配慮から装備されたようですが、最上級グレードのみに設定されているようです。どうせなら、全グレードにオプション設定すればイイのに。というか、日本仕様にも設定すればイイのに!

▲イグニッションをアクセサリーモードにすると、掃除機が使用可能。アクセサリーモードにしなくても、8分間はバッテリー駆動します

また、北米ホンダのYouTubeオフィシャルアカウントには、HondaVacとバリカンを連動(?)させた「HONDA HAIR」という装備の紹介動画がアップされています。とはいえ、実はこれ、エイプリルフール用にアップされたもの。茶目っ気たっぷりなジョークですが、ぜひ正式に採用してほしいです(笑)。

▲こちらが、「HONDA HAIR」の紹介動画。散髪しにいく時間をセーブできる!?

ホンダがこんな装備を出しているならトヨタだって……と探してみると、やっぱりありました! 「ドライバー・イージー・スピーク」という装備です。トヨタ ハイランダーにオプションで設定されたのが最初で、最近ではミニバンのシエナにも設定されています。

どんな装備かというと、要はマイク機能で、ドライバーの声がリアスピーカーを通して車内に流れるといったもの。ただ、2列目、3列目シートからドライバーに声が届くようにはなっていません。「3列シートがある車だと、なかなかドライバーの声が後ろまで届かない」という声に応えたもののようで、ちまたでは「ステアリングを握るお母さんが2列目、3列目シートに座る子供を叱るのにうってつけ」なーんて言われているとか(笑)。

▲「ドライバー・イージー・スピーク」の紹介動画。フロントシートから3列目シートまで容易に声が届くようになっています

高級車の装備やオプション

装備の独特さでいうと、高級車も外せません。VHSビデオデッキ(もう何か分からない世代もいるかも?)や車載ファクシミリ、マッサージ機構付シートなど色々ありました。

現行ロールスロイス車はドアやフロントフェンダー内に収まる傘が装備されているのが、ユニークです。個人的には、あの傘が1本いくらするのか興味津々です。ファンキーすぎるのはロールスロイス レイスにも投入された「スターライト・ヘッドライナー」というオプション。「満点の星空を疑似体験しながら運転したい」というリクエストでもあったのでしょうか……。素敵ですが、その出自は謎(?)に包まれています。

▲レイスでは1340本の光ファイバーが織りなす満点の“星空”を楽しめます。気になるお値段は155万円。実に豪華! ▲レイスでは1340本の光ファイバーが織りなす満点の“星空”を楽しめます。気になるお値段は155万円。実に豪華!

マイバッハでは調合師がオーナーの好みに合わせてあつらえたアロマ機構というオプションがありました。本革シートにも乗る人の洋服にも香りが移らない、という説明に「高そうなアロマ」と思った覚えがあります。また、マイバッハの顧客層はつくづく幅広いんだなぁ、と思ったのは方位磁石のオプションが用意されていたことです。

お気に入りの場所、自宅などの場所がどの方角にあるか移動中に確認できる、というフレコミでした。これには諸説あり、「決まった時間にメッカの方角に向かって祈りをささげなければならないイスラム教徒向けだ」という説もあります。

お国柄や顧客層を反映し、日本と趣の異なった装備がいろいろと設定されているものですね。

▲方位磁石をわざわざオプションで用意した真意は? ▲方位磁石をわざわざオプションで用意した真意は?