▲フィットベースの新型4ドアセダン「グレース」。タイなどでシティとして先行発売されている車だ ▲フィットベースの新型4ドアセダン「グレース」。タイなどでシティとして先行発売されている車だ

ホンダの新型コンパクトセダンはまずハイブリッド専用車としてデビューし……

ホンダの新たなる4ドアセダン「グレース」は、タイなどの海外でシティとして先行発売されている車で、シャシーをはじめコンポーネンツは基本的にフィットから流用されている。本来ならば2014年4月にも登場する予定だったが、現段階でもいつごろ投入されるか正確にはわかっていない。

この遅れの原因は、DCTやハイブリッドシステムの不具合が立て続けに発覚したことにある。日本ではガソリンエンジンを搭載したセダンの需要が低いため、ホンダはグレースをハイブリッド専用車として投入する段取りで準備を進めてきた。しかし、前述の不具合が発生し、その処置を優先したため、新型車の投入が後回しにされたのだ。

▲フィットベースのコンパクトセダンといえば、初代フィットに用意されたフィットアリアが思い出される。発表が遅れているとはいえ、2014年中にデビューするのは間違いない ▲フィットベースのコンパクトセダンといえば、初代フィットに用意されたフィットアリアが思い出される。発表が遅れているとはいえ、2014年中にデビューするのは間違いない

わかっているのは、先にハイブリッド仕様が発売され、ガソリン車と教習車が追って2015年に設定されること。まずはハイブリッド専用車としてリリースし、上級イメージを定着させてからエントリー価格の引き下げに乗り出すようだ。用いられるのはおそらく1.5Lのガソリンだろう。ただ、このガソリン車は法人ユーザー向けの隠れグレードとなる可能性もある。

そして、これをベースに開発されるのが教習車だ。内外装はそのままに、教習に必要な装備(教官用の補助ミラーやブレーキ追加など)が備えられる。いまやCセグメントの国産セダンは稀有な存在で、マツダ アクセラが教習車のシェアを伸ばしている。プリウスが使われている例もあるが、こちらはメーカーが教習用の装備を付けておらず、業者が作り上げているのが実情だ。

選択肢が少ない現在、5ナンバー枠に収まる扱いやすい教習車がメーカー純正モデルとしてリリースされることは、業界でも歓迎されるだろう。シビックフェリオやアコード以来となるホンダバッジの教習車は2015年5月にラインオフする見込みだ。

※2014年10月7日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期(追加モデル):2015年5月
■全長×全幅×全高:4440×1695×1470(mm)
■搭載エンジン:1.5L 直4

text&photo/マガジンX編集部