【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、いわゆる名車を勧める
カテゴリー: クルマ
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2014/01/28
あなたは今何歳でいらっしゃるか? そしてあと何台の車に乗るおつもりか?
一生のうちで乗れる車の数は有限です
以前、「中古車情報誌カーセンサー」で50~60代のシニア男性向け読み物記事の連載をしていたことがある。連載開始前に行ったリサーチ調査によれば、人生であと何台の車に乗りたい/乗れると思うか? という問いに対し、もっとも多かったのは「あと2台ぐらい」というものだった。
1年から2年に一度は必ず車を買い替える筆者からすると、その台数はいかにも少なすぎるように思えた。しかし一般的には、そのようなニュアンスというか台数感が普通なのだろう。筆者が自動車変態なだけで。
これをお読みのあなたが何歳であるのか筆者は知る由もないが、少なくとも断言できるのは「誰にとっても、人生において所有できる車の数には限りがある」ということだ。まぁアラブの王様であれば無量大数にも近い数の車を所有できるのかもしれないが、一般的には最多でも「人生で100台ぐらい」だろう。これもかなりステージの高い変態の話であって、一般的にはせいぜい10台から20台……といったところではないか。
さて、前置きが長くなってしまい恐縮だが、本題である。あなたは今何歳でいらっしゃるか? そしてこれから先、何台の車に乗るおつもりか?
これら問いの答えは、当然人それぞれである。また、お若い人にとってはあまりピンとこない質問でもあるだろう。しかし40代以上の人、特にレイト・フォーティーズ以上の人に、カギカッコの強調付きで再度問いたい。
「あなたは今何歳でいらっしゃるか? そしてこれから先、何台の車に乗るおつもりか?」
ミドル&シニアよ、無駄撃ちしてる時間はありませんぞ!
自動車変態度やフトコロ事情などによって答えは様々であろうが、今後乗る/乗れる車の台数は、思いのほか少ないはずだ。さらに言えば、運転人生の終盤においては視力も運動能力も大きく衰えることが予想されるため、その時期は「乗りたい車」ではなく「乗れる(運転できる)車」を選択せざるを得ないことも考えられる。なおさら、好きなモノに乗れる時間は少ないのだ。
そう考えたときに取るべき行動は、「無駄撃ちしない」ということに尽きる。無駄撃ちしないというか、「くだらないモノには手を出さず、本物志向で行く」というべきか。いずれにせよ、「まぁワタシとしてはアレなんですが、妻と子どもらが必要だといいますもので、コレを買いました。たはは……」みたいな車選びは極力避けるべきだ。でないと、死んでも死にきれないではないか。
こういう考え方に立った場合に選ぶべき車は、「人それぞれ」ばかりで恐縮だが、やっぱり人それぞれである。何でもお好きな本物を選べばよろしい。ただ筆者は以前、とある超有名編集長氏から「人は“名車”に乗るべきだ。なぜならば名車は人の心と身体、つまり人生に深く作用するから(大意要約)」というアドバイスを受け、それを素直に実践してみたところ、確かにそのとおりだった。
だからあなたにも、それをそのまま“転送”したい。下記リンクには便宜上「空冷ポルシェ911」「フェラーリF355」「M・ベンツ500E」という3つの“名車”を紐付けたが、無論それらでなくても構わない。ただ、とにかく名車と呼ばれる何かに、ぜひ今後一度は乗ってみていただきたいのだ。
ということで今回の伊達セレクションはずばり「人生で一度は乗りたい“名車”!」だ。
- 「人生で一度は乗りたい“名車”!」を探す
- 伊達軍曹.com(伊達軍曹公式サイト)
写真は92年に少数が生産されたポルシェ911カレラRS3.8。ここまでレアな名車に乗る必要はないと思うが、しかし空冷911はぜひ一度所有してみてほしい!
こちらは94年から99年まで販売されたフェラーリF355。生産終了から15年がたった今も大人気で、長期ローンで購入している会社員系オーナーも多い
90年代に活躍したミディアムクラスに5LのV8DOHCを搭載した伝説のモンスターセダン、M・ベンツ500E。写真は95年の最終限定車「E500リミテッド」
【伊達軍曹 Sergeant DATE】東京都杉並区出身の輸入中古車研究家。外資系消費財メーカー本社勤務の後、出版業界に。現在は「輸入中古車は、その価格にかかわらず素晴しい!」との見方を核とする輸入中古車研究家として各誌で活躍。雑誌「カーセンサーEDGE」では「中古車相場 威力偵察隊」を連載中